今はもう俗世の人間なので、これといって堅苦しい文章を書くつもりはありませんが、この先、皆さまに拙い猥談をお伝えするにあたり、坊主ならではの言い回し等が出た際はご容赦いただき、そして同時に元坊主が書くエロ話という珍作を楽しんで頂ければと存じます。
私は、実家が寺でございまして、仏教大学を卒業した頃から、寺の跡継ぎとして住職をやっておりました。
私の宗派は加持祈槌を主とする宗派でありまして、一般的な大乗仏教ではむしろ、異端と呼ばれるような「秘術」「秘伝」云々、といった奥義が盛んな宗派でもあります。
と申しましても、私自身に何か、特別な霊的な能力がある訳でもなく、そこはただ仕来りに沿って「祈祷」を行うだけであり、後はそれを体験された人々が、「身体が軽くなった」「仕事がうまくいった」等と、後付けでの称賛の言葉を頂くものでありました。
そんな私も、寺の経営が難しくなり、35歳になった時を機に、寺を同門の後輩へ一定条件に元に譲り渡し、私自身は一念発起、還俗したのであります。
還俗してからは、知り合いの勤める一般企業へと就職し、いわゆる「サラリーマン」として髪も伸ばし、見た目も袈裟を脱いで安物スーツを身にまとい、満員電車に揺られて通勤するものでありました。
その企業は、いわゆる建築関係という、これまたどこにでもある会社ではありますが、中小企業の中では手厚い福利厚生をもとに、この会社なら安心して勤めれるな。といえる被雇用者にとってはありがたい会社であったのです。
その会社で私は平々凡々たるサラリーマン生活をしていくのですが、どうも人のうわさ話というものは、悪事だけでなく、過去でさえも千里を走るといいますか、私が元、加持祈槌をしていた坊主だった。というのは入社して程なくして人々の知れ渡るところとなり、同じ会社に勤める老若男女問わず、様々な方々から人生相談を受ける羽目となってしまったのです。
人生相談とは申しましても、人の数以上に悩みはあるものであり、ただ聞きに徹するという事しかする覚えは無かったのですが、中には深刻な悩みも散見し、「ぜひとも加持祈槌をしてほしい」という強い要望をなさる同僚の方々もいたのです。
私はここだけは頑なに、「私はもう還俗して加持祈槌の能力をする資格は備えておりません。ご容赦ください」と平に断っておりましたが、中には強硬な者もおりまして、つい「しかたありません、、では気休め程度になれば・・・」という事で、加持祈槌、具体的に言えば「除霊」を安請け合いしたことがあったのです。
ここからは、私自身、「悪鬼天魔から惑わされてしまった。」という2つの出来事をお話させていただく所存です。
1:社会人として控え目に抑えているが、明らかに肌の浅黒い、ギャル系の女性社員(23)の例
此の方を「ギャルさん」と呼びます。年齢は既にお知らせしたとおり23歳。きっと高校時代、専門学校時代は派手に遊んできたのでありましょうか、日焼けサロンなるものに通い詰めた結果か、地肌がやや浅黒くなっている「れっきとした女性社員」のお話です。
ギャルさんが私に接近してきたのは昼休みの昼食時の事でした。ただ坊主のわりにはバイクが好きでして、私は、社員食堂で粗食を取った後、オートバイ雑誌を読んでいた時であります。
ギャルさん「あのー、〇〇さんですよね?」
丸丸「はい、そうですが」
ギャルさん「元お坊さんなんだよね?」 (ため口)
丸丸「ええ、よくご存じですね」
このような挨拶から始まりました。
ギャルさん「んとー、今日話しかけたのは他でもないんだけど、あ、迷惑だったら言ってねw」
丸丸「なんでしょうか?」
ギャルさん「除霊とかできたりするものなん?w」
丸丸「いきなり言われても・・・^^;」
こうして私は内心、(またか・・・)と思い、敬遠しようとしたのです。
ギャルさん「あ、ごめんねw んと相談みたいなのがあって・・」
丸丸「はい、、、相談?」
ギャルさん「ここは会社だから言いにくいw アドバイスだけでもいいからほしくて連絡先とかおしえてくれません?」
丸丸「それは構いませんが・・」(またかよ・・・・・)
こうも思いながら儀礼上、連絡先を交換し、すると私の勤務が終わった18時頃にギャルさんから連絡が入ったのです。
そしてギャルさんが言うには、「今からそっち行かせてもらっていい?」でした。
もちろん断りました。加持祈槌や除霊というのは、寺で修行してた際に手ほどきは受けましたが、還俗した今となっては。。。と。しかしギャルさんは「話だけでも聞いてほしい」と頑なに迫ってくるのです。
仕方なしに私は、「わかりました。では、外で話せない内容だと会社でおっしゃってたので、ご足労頂きますが、拙宅に起こしくださいますか?」とお返事したのです。
なぜ私の自宅かといえば、自宅の場所は主要電鉄から特急で都心を離れる事50分。さらにローカル線に乗り換え、10駅という、都市部から大きく離れた場所にあるからです。私が期待したのは、「そんなに遠いのなら、また今度にする」という返事を期待してのものでした。
しかし、ギャルさんは「車でいったら40分くらいだから、1時間以内につく」だったのです。
こうなったら仕方ありません。私は突然の来客を招かざるは得ない状況となり、部屋の掃除をはじめ、適当に茶菓子等も用意し、ギャルさんを待つことにしました。
そして、会社とは別の場所でのプライベートでのギャルさんを目に移したとき、まず驚いたのが、ギャルさんの露出の高い服装。そして・・・・・背後に憑りつく、首のない女だったのでした。