シナリオでした。
「奥さま、ここは麦トロで有名なお店なんです。ダシが独特で、実に美味し
い」「麦トロ? 私も好きよ」「白い粘りがですか?」……奥さまはまた俯い
てしまいましたが、俯くことが何よりもの肯定なのです。僕は、意味ありげに
親指と人差し指をこすり合わせてみます。奥さまの目はさらに潤み、それが
オーダーの頃合い。
メニューを受けたウエイターが去ると、僕はテーブルの下で、足を使って奥
さまの股間を開いてみました。奥さまはあっさりと足を開きましたが、つまり
は、奥さまも誰かに開かれることを望んでいたのです。問題は、それが、どこ
かの「誰か」によるものではなく、目の前にいる「僕」による行為であり、何
よりも、その「僕」に開かれていることを「ご主人が目撃している」ことを意
識しているか、でした。
「パンツを脱いでくれば?」。「え?」「あちらですよ」。僕間髪を入れ
ず、指示しました。ここまで来れば、言いなりになってしまうこともまた快楽
なのです。欲望はレールという電車に乗って……。
戻って来られた奥さまに尋ねます「バイブのご経験は?」。「ずいぶんなこ
とを仰るのね」(パンツは脱いできたはずです。尋ね返しては艶消しというも
のでしょう)。こうした奥さまのツッケンドンなもの言いこそをやり込めるこ
ともまた、ご主人が望んだことでした。
「、想像したことはお有りですよね?」。僕たちのオーダーを運んでくる、
ウエイターの姿が横目