突然ですが、私の中には3つの人格が共存しています。
まず主人格である里奈(30)まさに今こうして文章を書いている私です。
次に二番目の人格の男性、名前は「ショウ」。
そして三番目の人格の女性、名前は「カオリ」です。
それぞれの人格は全て同年代です。ただ二番目の男性人格のショウはスポーツが好きな性格でややエッチなところがあります。
三番目の女性人格はオシャレが好きなしっかり者。性格も私よりキツいです。
主人格の私の性格はこれから作中で読み取れると思います。
まず初めにお話ししておきたいことは、私は多重人格であっても解離性同一性障害ではないということです。
解離性同一性障害は一つの肉体に複数の人格が存在しているのは多重人格と同じですが、解離性の場合は別人格が出てきた時は他の人格は完全に姿を消し、主人格は乗っ取られている時の記憶を消す。という特徴があります。
です私の場合の多重人格は、第二人格、第三人格が出てきても主人格である私は記憶は消えないし傍観者として別人格が行動するのを意識出来るという点があります。
多少変化はありますが今の割合で言えば8:1:1です。今は主人格が8。ショウは1。カオリも1の割合で私が文章を書いてるのを二人が傍観している状態です。
私がこの異常体質に気がついたのは13歳、14歳くらいの頃でした。
ココロとカラダが著しく変化していく年代、私は当然のように人並みに恋をしたり好きな男性アイドルがいたり、ごく平凡な生活をしていました。ですが、ふとした時に自分で自分のカラダを見て興奮する。同級生の女の子のカラダを見て興奮するという自身の趣向に気がついたのです。
私は真剣に(もしかしたら私はレズなのかも)と思いました。ですが恋愛対象は男性でもあるし、最初の頃は精神的な未熟さと情報の少なさでどうすることも出来ませんでした。
それから15、16歳になってからはハッキリと別人格がいるのを感じました。
二人の別人格の中で最初に現れたのが男性人格でした。私はその人格にショウと名前をつけたのです。
ショウはスポーツが大好きで精神年齢はきっと私と同年代。少し困ったところにエッチな性格が強い人です。
まだショウと共存する事に慣れてない頃はショウの勝手な行動に悩まされました。
ショウが勝手にせっかく伸ばしていた髪の毛を勝手にショートボブにしたりボーイッシュな服装を買ってきたりとし始めたのです。私は髪の毛を切ってる間も記憶を無くすことはないのですが主人格に戻った時は少しショックでした。でも自分がした行為なので誰も責めれないのです。
他にもいろいろありますが、そんなショウの身勝手な行為をやめさせるために後から登場してきたのがカオリでした。カオリは主人格の私よりもしっかりしてオネーサン気質なところがあり、ショウの事を制御してくれるのです。
このカオリが出てくるまでは5:5の割合でショウの思考が支配していたので色々と大変でした。
ですがショウにもいいところがありました。私はスポーツとかあまり興味がないのですが、ショウの人格の時に勝手にスポーツしてくれるので私は苦労せずダイエット出来るし健康にもなってます。もしショウが居なくて私だけならぽっちゃり体型になってたと思います。
ですがショウにはエッチな傾向が強く、困った部分もありました。主人格に戻った時な1番気分にさせられるのが勝手に私のパンツを触って匂いを嗅がれる事でした。
もちろんやってるのは私本人が私自身のパンツの匂いを嗅いでるので周囲がみれば変態そのものです。朝起きた時に枕元に脱いだ自分のパンツが転がっていて、(そういや昨夜、ショウがやってたな)とパンツを履き直すのは心が折れそうなりました。
ですがショウには致命的な部分があり、いくら私のパンツを使ってもオナニーできないというジレンマです。それはそうですよね。だって私には男性器がついてないんですから。
じゃ代わりに女のオナニーをするのか?といえばそうではありませんでした。ショウが求めてるのは男としての性的解消法であり、女が求めている性的解消法ではないのです。
ただ、鏡の前でセクシーポーズをした写真を自撮りしたりするので主人格の私が後でスマホがら自身の画像を消しています。
むしろ勝手にオナニーしちゃうのはカオリです。私が好きでもない男性アイドルの事を妄想しながらオナニーしちゃうんです。私が(今夜あたりオナニーしようかな)と考えてもカオリに先にされちゃって主人格に戻った時は何故か性欲が落ち着いてるってことが多々ありました。そんなときも(カオリのやつがやってたなぁ)と思い出したりします。
こんな状態なので社会生活に困らないのかといえば、慣れればそこまでこまりません。特にカオリの人格の時は同じ女なのでほぼ困りません。むしろ私よりしっかりしているのでめんどくさい事はカオリにやってもらったほうがスムーズに事が運んだりします。
ショウのほうもエッチなところだけ気にすればいいですが、別に犯罪傾向があるわけじゃないので今の所、何か問題になった事はありません。ただ私やカオリのカラダを使ってショウがムラムラしているだけなので他人に迷惑をかけてまで、というのは無いみたいです。
ただ面白いのは、ショウは私のパンツとカオリのパンツというのはハッキリと区別しており、私のパンツをショウに悪用されたときは主人格の私は落ち込むのですが、ショウからカオリに人格がシフトした場合、カオリはブチキレてます笑
ですから私のパンツとカオリのパンツは分けてます。ただカオリの人格の時にパンツをはき、途中で私の人格に戻った時は私は他人のパンツを借りてる感覚になります。逆でも同じです。ショウはどちらでもいいみたいです。わざわざトランクスを履こうとまではしません。
では人格をコントロール出来るのか?という事ですが、今ではできます。最初は無理でした。
出来るようになった理由は私が歳を重ねて社会経験を積んだ事と、あとは慣れですね。
基本的にショウもカオリも前に出ようとしてくるのですが普段は主人格である私が制御してます。
ですが仕事の時はカオリモード、運動したりするときはショウモードに権利を譲り私は傍観者になる事ができます。
なので仕事の同僚は皆、カオリモードを私だと思っており、私の存在すら知りません。
では元に戻る時ですが、それも(今は私じゃないと判断できないから!)と強く念じればショウもカオリも権利を返してきます。これが出来るようになったのも成人して以降の話です。
時には戻れなくなる事もあるのかというと、たまにあります。それはショウがサッカーのワールドカップを見ている時とか、カオリが拘ってメイクしてる瞬間などはなかなか権利を返してくれません。
私にとってはどうでもいいサッカーは退屈ですが、まぁ傍観してるだけで苦痛はありませんし、カオリのメイクは上手なので私に戻った時に得したりします。
で、今この瞬間、ショウやカオリにチェンジ出来るのかといえばできます。ですがチェンジした場合、特にカオリには文章を消される可能性があるのでチェンジはしないつもりです。
ではざっくり概要を書いたところで、次回は社会活動、初彼氏、初エッチ、カオリに破られた私の処女膜の話をしようと思います。