つき上がった硬さを躰の中に実感しながら、あたしは上下に縦に動く。
「…っアン」
言葉にならない喘ぎが、口からこぼれていく。
「ゆきちゃん、いいよ。すごく気持ちいい。」
そう言われることが、ご褒美をもらったように嬉しい。
慣れない動きに疲れ、緩慢になり始めた頃、
彼が起き上がり、あたしは動きを止めた。
キスを交わし、そして抜け出ていく彼のモノが何だか愛おしい。
体勢を変え、ベッドに横になるあたし。
ウィッグがずれないように、枕の頭の位置を整え、
乱れたベビードールの肩紐を一度戻してから、
脚を広げて腰を少し浮かし、膝を抱えるようにして彼を待つ。
今まで奉仕する側だったのが、愛される側に変わっていく感覚だった。
彼の胸板や二の腕が、逞しく見える。
その彼のモノが、あたしの穴近くに触れ、手を添えて導く。
先ほどまであたしの中にいたそれは、すんなり収まってきた。
「…ふぅッ」
そう呟いたのは、心の中だけだったのか現実だったのか…。
その間、閉じていた目を開けると、優しくも興奮している彼と視線が合った。
「大丈夫?」
「うん、いい感じだよ(*^_^*)」
ゆっくりと近づいてくる、彼の顔。
キスを期待していた、その唇が首に触れ、柔らかく湿った舌が首筋をなぞってくる。
思いがけなかったその感覚に、あたしは一瞬身震いし、すぐに陶然とし始めていく。
少しの間、その反応を窺うようにしていた彼は、その唇をやっと重ねてくれ、
あたしは欲しがっていたおもちゃをもらったかのように、舌を絡めた。
彼の片腕が背中に回され、
もう一方の手がさっき直した肩紐をずらして下着の中に入ってくる。
乳首が摘ままれ、撫で転がされる…。
気持ち良さで身をよじる。
そんなあたしの様子を愉しんでいるようにして、
彼は抽送を始めた。
躰の奥にあるもやもやした感覚と
口と胸の快感が重なる。
少しずつ忘我に向かっていく中、ウィッグがずれないか妙に気になっていた。
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