ピアノだけの練習が終わって、体育館に移動しました。
いよいよ、全体練習をするのです。
今日、ステージで発表する曲を、
最初に、曲を通して練習しました。
ぼくは、伴奏をしながら、みんなの声を聞いていました。
何だか、みんなの声の調子が、いつもよりいいような、
そんな感じがしました。
「うん、今日はすごく声の調子がいいみたいだよ。
この分だと、本番が楽しみだね」
先生も、ぼくと同じことを思っていたんです。
その後は、部分的に区切って、伴奏と歌とが合うように、
細かいチェックをしていきます。
ぼくは1度、コンクールの本番のステージで、
曲を弾いたことがあります。
男先生の指揮は、前の学校の先生とは、
全然違います。曲の歌い方も、結構違うところがあります。
入るタイミングとか、テンポをゆっくりにするところとか。
でも、ぼくは、前の学校の先生よりも、
今の男先生の方が、教え方が上手だと思いました。
感情的に怒らないし、どんな感じで歌えばいいか、
すごく分かりやすく、ユーモラスにお話してくれるんです。
「A先生(男先生)って、すごくいい先生だよ」
「すごく面白いし、力がある先生なんだよ」
まだ転校してきて数日しかたっていないし、
先生のこともあまり知らないけど、
ぼくも、みんなが言っていることが分かる気がしました。
休み時間になりました。
さっきまで緊張していた雰囲気が、うって変わって、
すごくにぎやかに、リラックスした感じになりました。
6年生の役員さん、パートリーダー、そして、
伴奏者のぼくも集まって、最後の役員ミーティングをします。
ミーティングは、体育館のお隣の、プレールームでしました。
前までは、6年生だけでしていたみたいですが、
伴奏者もいた方がいいということで、
ぼくも、参加させてもらいました。
その時に団長さんから、
「伴奏の子が入院してしまって、どうなるか心配だったけど、
ゆうちゃんが入ってくれてすごくよかった」
「ゆうちゃんの伴奏って、すごく歌いやすい」
「まだ、3日間くらいなのに、
ちゃんとみんなの思いを考えて弾いてくれている感じがする」
そんな感じで褒められて、ぼくは、すごく嬉しかったです。
「伴奏を引き受けてよかった」って、心の底から思いました。
ミーティングはすぐに終わりました。
そのあとは、役員さんたちはみんな、
すごくリラックスした雰囲気、顔になりました。
「先生、お姫様抱っこして」
「おんぶして」
「ギューして」
さっきまでの6年生とは全然違います。
ぼくは、6年生の女の子が、
こんなに親しげに男先生に接しているのを、
初めて見ました。
前の学校では、そんなところは見たことがありませんでした。
団長さんが抱っこをされて床に下ろしてもらった時、
いきなり足を開いてパンツを丸見えの格好をしたので、
すごくびっくりしました。
団長さんは、児童会長もしていて、
しっかりしていて、すごく美人です。
それに、頭もすごくいいそうです。
そんな団長さんでも、
男先生の前でこんな格好をしちゃうんだ、
見ると、役員さん全員、
床に座って、足を大股開きしているんです。
「全員、パンツ丸見えだよ。
女の子だからもっとお上品にしなくちゃ」
「A先生にだったら、見られても平気だもん」
「ゆうちゃんも男の子だけど、今日は女の子だから、
遠慮しないで開いたら?」
「は、はい…」
ぼくも、座って足を開きました。
こんなお話を、先生とするのを聞くのは初めてです。
みんな、先生のことをすごく信頼しているんだなって思いました。
「ゆうちゃん、スカートには慣れた?」
「はい…、だんだん慣れてきました」
その時、6年生のお姉さんの大胆なパンチラを見てしまったせいで、
あと、自分がスカートをはいていることをすごく意識して、
思わずおちんちんが大きくなってしまったんです。
ぼくは、開いていた足をあぐらにして、スカートを整え、
あそこが大きくなっているのを目立たないようにしました。
「あは、ゆうちゃん、あぐら座り、かわいい」
「私たちもしちゃおうよ」
役員さんみんなも、あぐら座りになりました。
先生からもらったチョコレートを食べてミーティングは解散です。
まだ、しばらく休み時間は続きます。
ぼくは、団長さんに呼ばれました。
そして、プレールームのステージ横の、器具庫に2人で入りました。
「ゆうちゃん、みんなのために伴奏を引き受けてくれて、
本当にありがとう」
「は、はい…。どういたしまして…」
ぼくは、すごくドキドキしていました。今は女の子の格好だけど、
同じお部屋に男の子と女の子が2人なんです。
「今日のコンクール、頑張りましょうね」
「はい」
「ゆうちゃん、男の子なのに、かわいいね」
「ありがとうございます」
「女の子の格好、初めて?」
「はい…」
「そうなのね。でも、女の子よりもかわいいかも」
「すごく嬉しいけど、恥ずかしいです」
「ゆうちゃんのこと、大好きよ」
憧れの団長さんにそんなことを言われて、ぼくの頭は
ぼおっとしていました。
「ぼ、ぼくも、団長さんのこと、大好きです」
何だか、声が震えています。
「あは、ゆうちゃん、スカートはいて女の子になってるのに、
自分のこと、ぼくって言ってる…」
「あは」
男の子と女の子が入り混じっている自分の姿に、
何だか、急に恥ずかしさがこみ上げてきて、
さっき、やっと収まった興奮が復活をしてきたんです。
見ると、スカートの中でおちんちんがテントを張っていました。
こんなところ、団長さんには知られたくありません。
ちょっぴり薄暗い部屋なので、多分大丈夫だとは思いますが…。
ぼくと団長さんは、そっと抱き合いました。
そして、どちらからともなく、そっと唇を重ねました。
これがぼくの、女の子とのファーストキスでした。
さっきは、先生と、女の子になりきって、
女の子としてファーストキスをしました。
今は、男の子の気持ちで、団長さんと抱き合い、
キスをしています。
「2人だけの秘密ね」
「はい…」
「あの…」ぼくは聞きました。
「団長さんは、先生とはキスをしたこと、ありますか?」
団長さんは、指を一本、唇に当てて、
「うん、あるわよ」って言いました。
やっぱりあったんだ、って僕は思いました。
「私だけじゃなくて、6年生全員してるの。
でも、エッチな意味じゃなくて。信頼関係をつくるためなのよ」
そうなんだ、初めて知りました。
他にも、信頼関係を作るために、
先生と、いろいろなことをしているそうです。
詳しい話は次回以降に…。
今だったら多分問題になると思いますが、
当時は、先生のことが大好きだったし、
スキンシップの一環だと、軽く思っていたんです。
あと、時代も時代でしたし。
ぼくと団長さんは、用具庫を出ました。
プレールームにはもう、誰もいません。
「さあ、そろそろ、後半の練習を始めるよ」
A先生の声が、体育館から聞こえました。
「行きましょ」
「うん」
ぼくたちは、プレールームの扉を開けて、
体育館へと入りました。
練習後半の始まりです。
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