ヒロ様、鍋物当たり。
水炊き、ちゃんこ鍋、外れです。
昨日の晩餐のメイン?はトマト・チーズ鍋。
サラダはレンコンのレモンマヨネーズ和え。
デザートはクリームとレモン入りイモ金団でした。
どれも、短時間で準備できる手抜き料理ですねー。
我ながら見事だよ。
ベータとA君は18:47に到着。
二人ともがちがちに上がってインターフォン鳴らしたけど、チェリーの
格好見て目を丸くしたよ。
昨夜のチェリーの服装はお姉様の命令で、黒の長袖膝下丈ワンピースに白のエプロン。
お姉様、これじゃメイドじゃないですか・・?
「あれ、お前、私のメイドも兼ねてたんじゃないの。」
うーん、またもぐうの音もでない・・。
まあ、頭にナプキン付けないだけ良しとしよう。
問題の主将が遅い。
もうすぐ19:00なのに、何してんだろう?
さては、柔道部主将以下と大立ち回り中とか・・・。
期待を裏切って、19:00ぴったりにインターフォンがなりました。
はい、どなたでしょうか?
「○○市立○○中学3学年在籍。
官職・テニス部主将。
高貴なる生徒会長の忠実なるしもべ。
Sと申します。
お招きにより参上いたしました。
開門願います。」
近所に響き渡る大音声。
慣れたはずのチェリーもベータ、A君と大爆笑。
ふと見ると、お姉様だけ笑っていないの。
「良い声だね。
チェリー、御返事しては入っていただきなさい。」
くそー、負けるものか。
ドアの外に聞こえるような大声で言いました。
「お名前、承りました。
今、開門いたしますゆえ、お入りくださいませ。」
ベータ、Aめ。笑いすぎだよ・・。
主将をお姉様に紹介しました。
主将、お姉様に御挨拶するけど、全然上がっても緊張もしてないや。
凄いね。さすがにヒッポを2度も押さえつけただけあるよ。
「私の可愛い妹を何度も助けてくださってありがとう。」
お姉様の御挨拶は簡素にして威風ありだよ。どうだ、凄いだろう。
驚いたのはその後。
お姉様が右手を軽く主将に差し出したら、主将たらためらいも無く膝ま付いて
お姉様の手の甲にキスの真似。
わーーー、なんて事すんだい。
私のお姉様だぞーー。
何の悪びれも無く立ちあがった主将にお姉様がにっこりお笑いになりました。
まるでチェリーの動揺なんか全く気がつかない風で・・。
お夕食の席で、いつものようにお姉様の後ろに控えていたら、お姉様から
「今日は給仕は良いから同席のこと。」
って言われちゃいました。
ベータが「えっ?」って首をかしげます。
お姉様がお答えしちゃったよ―。
「妹は、私の食事の時は、給仕に控えてるんです。
でも、今日は特別。
さあ。召し上がって。」
ベータもA君も驚いた表情が隠せない様子。
ところが主将ったら、「さも有らん。」って肯いてやがるよ。
こいつ、いったい何者だ???
お鍋は美味しかったよ。
チェリーがお姉様の小皿にお注ぎすれば、べ―タもチェリーに注いでくれるの。
野郎ども二人はマイペースで食べてました。
食卓の話題は、やっぱり学校生活。
色々出たけど、お姉様が注目したのは
ベータがお父さんの仕事をお手伝いして忙しいのに、勉強と生徒会の仕事を真面目にしてる事。
A君が、自衛隊になると言う目標を持ってから、急激に頑張っている事。
主将が、鍛錬合宿の際に、最後まで辛い任務を志願して遂行した事。
だったよ。
特に主将画志願した時の心境に着いてお尋ねしてました。
「義務感や責任感じゃなくて、邪な気持で志願したって本当なの?」
わー、お姉様。そこまでおっしゃいますか?
主将、答えて曰く。
「はい、私にだけではございません。
会長に対して邪なる気持ちを抱いていない男子生徒がどれほどいますやら・・」
くそー、なんら悪びれずに言いやがったよ。
お姉様は大笑い。何でなの・・???
お食事が終わって皆が帰る時、お姉様がおっしゃいました。
「この愚かな妹を助けて下さいとは言いません。
もっと、どんどん困らせてあげて。」
チェリー、どんな顔していればいいんだろう?
3人が帰ってから、アールグレイをお飲みになりながら、おっしゃいました。
「チェリー、良い子たちに育ててるね。」
は~~~????
チェリーが育てた?
各自が勝手に育ってんじゃないですか?
うーーん、このところのお姉様のお言葉、分かんない事だらけ。
まあ、ゆっくり考えよう。
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