秋らしく清々しい青空・・。
チェリーの学校でも、清々しい・・喧嘩騒動だ。
A君、ついにやっちゃたね。
一度は出来のあまりよろしくない男の子とやるんじゃないかって思ってたけど・・。
相手は、なんとサブ。
昼休み、アルファが駆けこんできました。
「副会長が転校してきた3年生と揉めてます。」
まいったね。
サブがA君を相手にするなんて想定外だよ。
まいってばかりじゃいられないから、チェリーも駆けだしました。
チェリーが現場に到着した丁度その時、A君の足が空中に舞ったのが見えました。
すぐにドサって音。
A君、見事に投げられたね。
チェリーからも投げられるし、良く投げられる男の子だ。
サブは武術の心得が有ったっけ?
って感心しながら近づくと、サブは何事もなく立ってます。
その前で姿勢を低くしてA君の右手を制しているのはテニス部主将。
「これは会長。拙者、この者が一人で転んだのを助けてる所でして・・」
わざとらしく、A君を助け起こしてるよ。
こいつも曲者だね。
合気道か少林寺拳法か分からないけど、柔道の投げ技じゃないね。
誰もテニス部主将がこんな達人だって知らなかったぞ。
A君、「くそー、」って言いながら立ち上がったから、またやらかすのかと思ったら、
「参った。」
って降参の宣言です。
あれ、潔すぎるな。
こんな子だったけ?
「敵わねえよ。
ここじゃ、どいつもこいつも、しれっとしながら強いんだから・・。」
良いねえ、情勢を見る力と、それに即応する能力が身に着いたね。
A、あんた、自分で転んだんだよね。
「そうだよ。いや、そうです。会長、間違いありません。」
それから、テニス部主将に向き直ったと思ったら
「今度、その技教えてくれ。
いや、教えてくれませんか?」
「よろしい。
そなたが教えを請うなら、拙者は教えるにやぶさかではない。」
OK.ノ―プロブレムね。
これは、サラちゃんとひっぽの問題より、はるかに楽しいね。
あ、ここでA君が一人で転んだのを見てた皆。
分かってるね。
一人で転んだんだよ。
皆さん、声をそろえて言ってくれました。
「はい、会長。一人で転びました、です。」
あははは、結構、結構。
さあ主将、A君、アールグレイ飲もうか。
サブ、一緒においで。
難しい顔しないって。
※元投稿はこちら >>