2025/06/01 07:07:43
(jz9izMXt)
メールのやり取りの中でその日は特に何もせず、まずは話だけしようということになっていた。
「お昼はすいませんでした」
「あ、待ち合わせ?いいよー^ ^会えることの方が少ないしね。」
「そうなんですか?」
「うん、もしかしてあんまりあの掲示板使ってない?」
「たまに書き込んでますけど、会うのは今日が初めてです」
「そうなんや^ ^俺は仕事柄出張が多くてねぇ、中々嫁さんとエッチもできなくて^^;いつのまにか変な方向に性癖も曲がってしまって・・・」
「そうなんですね。かずさん(おっちゃんのサイト上のハンネ)はバイですか?」
「そうやね、基本は女が好きやけど、可愛い男の子やったらイケるって感じかな。」
「そうなんですね。」
「けんじくんてハタチやったっけ?大学生、若いねー^ ^俺の知り合いにも大学生いてるけど、フレッシュさが違うもんな^ ^」
「その子ともエッチなことしてるんですか?」
「まさか、してないよ^ ^でもたまにムラっとくる時はあるかなぁw顔可愛いしね。」
俺のことだ・・・と思った。
「けんじくん、ニット帽とれる?」
「あ・・・いや・・・」
俺が困っていると、
「あー、大丈夫^ ^嫌やったらいいよ。俺がどんなおっさんかも分からんのに顔バレしたくないもんなw」
そしてその日は解散になった。
次の日、いつも通り大学とバイトに行き帰るとエントランスでおっちゃんに会った。
「おー!たくま^ ^久しぶり。」
「おっちゃん。え、どっか行ってたん?」
「出張や出張^ ^一昨日帰ってきた。」
「そうなんや。」
「バイトか?飯食った?」
「まだ。コンビニで買ってきた。」
「ほなそれウチで食わんか?嫁さん実家帰ってて俺1人やねん。」
「わかった。じゃあ風呂だけ入ったら行くわ。」
そう言って別れた。
バレていないことに少し安心してシャワーを浴びる。
俺は昨日の事が頭から離れず、ドキドキしながらおっちゃんの玄関ドアを叩いた。
そして2人で飯を食い、世間話をする。
おっちゃんはビールを飲みながらご機嫌そうだった。
夜の10時ごろお開きになり、部屋に帰るとしばらくしてかずさんからメールが来た。
「今から会えないかな?」
俺はいいですよ、と返信してまたニット帽を深くかぶり向かいのコーヒーショップに向かう。
駐車場にはおっちゃんの車。
ここからはたくまじゃなくけんじ。
俺は何も知らないフリをしておっちゃんの車に乗った。