2015/11/08 23:55:04
(.qEf/cS6)
続きです
最初は何が起こったのか分かりませんでした。
やっと状況を理解出来たのは、彼の舌が私の口内にわけいってきた時でした。
「うっ、ぅん~!!」
私は彼の舌を入れさせまいと必死に口を閉じます。
同時に頭を引こうとしましたが、頭と顎を掴まれて逃げられません。
彼の舌が私の唇のグロスを嘗めとるような感触。
とにかく舌を入れられないように抵抗していると、諦めたかのように彼の唇が離れました。
「ぅんっ、はぁっ!!・・・ちょっと触るのは無しってんんっ!!」
私が抗議の言葉を言い切るより早く、再び彼の唇が私の口を塞ぎました。
今度はさっきよりも長く、そしてまるで貪るように私の唇が奪われます。
私の舌を求める彼の舌と、それを頑なに拒む私。
いつまで続くのかと息苦しさを感じ始めたとき、やっと彼の唇が離れました。
「んぁっ、はぁはぁ、約束が違っ・・・」
「黙れ」
ビクッと全身が固まります。
その短い言葉には、それまでの彼の優しさは微塵もなく、ただただ有無を言わさない冷たさだけがありました。
その冷たさに怖気づいたづいた私は、それでもなんとか抵抗しようと勇気を振り絞って言葉を続けました。
「は、離せよっ!!約束と違うだろ」
私が睨むと彼は悪びれることもなく、それどころか口元に意味深な笑を浮かべました。
「じゃあ、何で俺を突き飛ばさないんだ?」
そう彼に言われた時、私は初めて自分の手がスカートの裾をぎゅっと掴んだまま固まっていることに気づきました。
口では抗議の言葉を吐きながらも、両手が自由なくせに拒否する態度をとってない自分。
そんな矛盾している自分の状態に頭がついていかないうちに、彼は言葉を続けます。
「本気で嫌なら、何でその両手で俺をはねのけなかったんだ?」
その彼の問いに私は必死でその答えを探しましたが、どれだけ考えても頭の中は真っ白のままでした。
「ぅあっ」
彼はそんな私の顎を引き寄せ、彼の方へと私の顔を向けさせます。
「抵抗するなよ。これは命令だ」
それだけ言うと、彼はみたび私の口を塞ぎました。
唇を奪われる度に感じる、彼の圧倒的な支配。
その支配を受け入れることへの甘美な誘惑。
私はそれでも素直になれずしばらく抵抗しようとしましたが、彼は今までよりも力強く私の口内にわけいろうとしてきました。
果たして私の意志か、それとも息苦しさからか、それまで頑なに結んでいた私の唇が一瞬緩みました。
その瞬間を逃さず、私の口内へと入ってくる彼の舌。
いつの間にか私は目をきつく閉じ、彼の舌が私の口内を蹂躙している間、
ずっと背筋に流れるゾクゾクという痺れに身をまかせていました。
「ぅん、はぁっ」
彼の唇が離れるとき、まるでなごり惜しむかのように彼と私の間に糸がひきます。
「見てみろ」
あまりに強烈な口づけで頭に靄がかかったような私に、彼は私の手元を見るように視線を投げます。
その視線の先にあるのは、先ほど以上にスカートの裾を強く握っている私の手、
そして明らかに不自然に盛り上がっているスカートがありました。
「・・・こ、これは」
慌ててなんとか否定の言葉を言おうとした私の顔を無理矢理引き寄せ、彼はさらに唇を重ねてきます。
私は何故か今度は何の抵抗もなく彼の舌を受け入れていました。
私の唇も、口内も、舌も、彼の舌が犯していきます。
「男のくせに、可愛い女の子の姿で男とディープキスしちゃったな」
「男に唇奪われてあそこがスカート持ち上げるくらい固くなってるよ」
合間合間に、そんな言葉を囁きながら彼は何度も何度も私の唇を奪います。
いえ、たぶん奪っていたのは唇だけじゃなかったんでしょうね。
きっと、私の理性も、男としてのプライドも奪われてたんだと思います。