2011/06/17 17:05:10
(SM1bb4aN)
日曜日本屋にSM雑誌を買いに行った時のこと。
貧乏学生の私は、数種類ある雑誌のうち一冊しか買う予算が無く、連載物を諦めてグラビアや記事をメインに選んで買ってました。
初めは恥ずかしかったのですが、一年続けるうちに平気で買える様になっていました。
隣に人がいてもきちんと気になりません。
相手もエロ雑誌見てるのですから。
そしてその日ある写真集を見つけたのです。
男の子がセクシーな下着を着け、化粧をして写っている写真集。
手に取り思わす見入ってしまいました。
当時三千円くらいだった記憶がありますが、私に手が出せる値段ではありませんでした。
迷ったあげくSM雑誌だけ買って帰路につきました。
しばらくすると「君ちょっと待って」と、後ろから声をかけられました。
振り向くと見知らぬ四十代前半の男の人が手を振りながら自転車を押しながら、近づいて来ます。
回りを見渡しても誰もおらず、思わず自分を指差しました。
彼は頷きながら近づいて来ました。
「ごめんね呼び止めて、突然なんだけどこれを渡したくて」
おもむろに自転車の前カゴにあった紙袋を私に手渡した。
私はすぐにあの本屋の物と気付き、彼の服装から私の横に立っていた人だと悟った。
そして袋の大きさから中身があの写真集である事も。
急に全身が熱くなり、言葉が出ませんでした。
「ちょっと話し良いかな?」
私は無言で頷き、彼の後に続きました。
すぐ近くに小さな公園があり、ベンチに腰掛けました。
「君こういうのに興味があるんだ」
紙袋を指差しながら聞いてきました。
「ハイ」小さな声で答える私。
「実は俺も好きなんだ」
なぜその時逃げなかったのか、今でもよく分かりません。
初めて自分の性癖を知られた恐怖なのか、新しい扉が開いた様な期待感なのか。
ベンチに腰掛け彼の顔をちゃんと見た時に、安心感があったからかもしれません。
「もし良かったら俺のアパートに来ない?」
「歩いて10分くらいだし、君の好きそうな本も沢山あるから。興味ない?」
「行きます」
私は思わず答えてしまいました。