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削除依頼
2018/05/09 00:57:54 (feVvjpHq)

 父がドM野郎だと知ってしまった。
 実の息子として放っておくべきか、協力してやるべきか、俺は今まさに分岐点にいると言っていい。

 四十九日前に母が交通事故で亡くなった。

 葬式の準備や相手から賠償金だか慰謝料だかを受け取るといった作業中は、まだ父も平気だった。
 母が亡くなったことで発生した諸々の手続きをしている間は忙しく必死だからかいつもの父だった。

 大体のことが片付いたその後に父は突然、リビングで泣き崩れた。
 俺だって母の死は衝撃的なことだが、号泣としか言いようのない父の姿はショックだった。
 厳格だと思っていた父の涙は、母の死よりも俺を動揺させる。それぐらい、父の姿がありえないものに感じた。

 たまっていたらしい有給を使い、休み続ける父。
 家に父がいることの違和感は俺の睡眠を浅くした。
 寝つきが悪くベッドの上で寝返りを打ち続ける日々。

 そして、号泣する父よりも、もっと恐ろしいものを見ることになる。

 深夜、リビングに置かれた母の遺影の前で全裸でオナニーする父。
 仏壇の前で行われる蛮行。
 出来る男の見本のような父が晒す醜態は泣き顔よりも衝撃的で倒錯的だ。

 母の名前を呼びながら泣きながらオナニーしている中年でも腹が出ているわけではない男前な父。

 舌を突き出して獣のような咆哮をあげる父は母が生きていた頃はありえなかった見苦しい姿をさらしている。母の死が父をここまで壊してしまったのだろうか。異様としか言えない父の姿に俺は動揺を隠せなかったが、この時は見なかったことにした。

 気を遣って翌日から俺は母が書きとめていたレシピを使って料理を作ることにした。
 せめてもの慰めになればいいという息子心だ。

 とりあえず簡単なオムライスを作ってみた。
 結果、効果はてきめん。
 感激の涙か悲しみの涙かよくわからないが、泣きながらオムライスを食べた父は翌日から会社に行くようになった。

 ちゃんと社会復帰してくれた、めでたしめでだしなんて結末を期待するほど楽観していない。俺はあの父の奇行を甘く見ていない。

 冷凍食品やスーパーの惣菜を駆使しながらお弁当を作りつつ、父を観察した。
 すると父が母の死から立ち直ったわけではないのがわかった。

 父はすでに母の写真の前でオナニーしないと生きていけない人間になっていた。

 リビングでやっていないと思ったら書斎で母の写真に見せつけながらのアナニ―。
 ケツの穴を指で広げて母に見てくださいと懇願している姿は、出来るパパで羨ましいと周囲に絶賛された男の面影はない。俺の知る厳しいながらに格好いい父はどこかに消えていた。

 亡くなった母はどちらかといえば地味な見た目ですこし嫌味でわがままな性格だった。

 イヤなものはイヤだと言うタイプなので、人間に対する好き嫌いが激しかった。
 ご近所づきあいができないほど社交性に問題があるわけではない。けれど、父があまりにも理想の旦那、理想の父親像だったために周囲から微妙な扱いを受けていた。

 父の見た目は、どちらかといえば派手というか華やかだ。

 昔からよく父を見て、タワーマンションに住んでいるのかと俺に聞いてくる。高い時計をこれ見よがしに持っているわけでもないが、父は貧乏とは無縁に見えるらしい。雰囲気で成功者オーラを出す父は実際に出世している人なんだろう。そこそこ広い一軒家で暮らしていて、金銭的に不自由を感じたことがない。

 完璧ではない母と完璧すぎる父だったが、二人は相思相愛といって間違いなかった。

 父が出張でも仕事中でも母はよく父に電話でもメールでもSNSでも様々な媒体を使って連絡を入れていた。
 その行動に母の独占欲は感じない。

 今日の献立を父に伝えていると言いながら五分から十分ほどスマホを操作する母。愛情に満ちた顔というよりも暇つぶしにゲームをするような冷めた顔だった。

 思い返すと息子である俺の前で緩んだ顔をしないようにしていただけかもしれない。
 作業ゲームをしているような無表情になっていたのは照れ隠しの可能性だってある。
 母は無駄に見栄を張る人だった。喜んだ顔を見せるのは恥ずかしいという感覚の人だ。

 子供ながらに仕事が忙しくても父が母を愛しているのは感じていたし、母が父を気遣っていたのはわかっていた。

 だからといって母の死で、ここまで父がおかしくなるとは、思わなかった。これはもう、心療内科に相談する案件だ。

 俺は母を近所の評判から父に似合わない地味な女だと無意識に低く見ていたのかもしれない。
 母は母なりに居なくなったら父を狂わせてしまうほどの人だったのだ。

 反省から父が手を付けることのない母の遺品を整理したり、母が毎日していた家事をやってみる。母の残した料理のレシピをまとめなおしていると大雑把ながらに俺や父の好みにあわせた食事を作ってくれていたのがわかる。
 なくなってみないと母の愛に気づけなかったことが恥ずかしい。苦労を見せない人だったのだ。

 プリントアウトしていることも多かったレシピはパソコンの中にもあるだろう。
 母はよくスマホやパソコンでレシピサイトを見ていた。

 そう思ったのが悪かったのかもしれない。

 あるいは母が導いた可能性もある。
 なんだかんだで、父や俺を心配してくれる人だ。

 
 母のパソコンは父の名前がパスワードになっていて簡単に中を見れた。
 ブックマークしている料理サイトのレシピを軽く確認しながら「夫用」という名前でまとめられたリンクを見つける。
 どうやらアダルトショップへのリンク集やエッチな技の数々を紹介しているサイトをチェックしているらしい。
 閲覧履歴を見ると頻繁に訪れているサイトがあるので行ってみる。
 自分の親の性癖など知らないでいたいところだが、夜な夜なハードになっていく父のオナニーが怖かった。
 母は父がおかしくなることなど望んでいないと言ってやれば止まるんじゃないだろうか。
 悲しみを誤魔化すためとはいえ、スッキリとした精悍な見た目の父から出てくるとは思えない、喉の奥から吐き出される音は恐怖しかない。喘ぎというよりも獣の咆哮。歯を食いしばって耐えろブタと思わず罵りたくなる汚い声。やめさせるか、抑え目にしてもらいたい。近所にバレたら外を歩けなくなる。

 母が頻繁に見ていたページは、昔ながらのツリー形式の掲示板だった。

 会員だけが見ることができる掲示板だがブラウザにパスワードを記録してあったので、俺が入力しなくても掲示板の中に入れた。
 掲示板をざっと見ると母と父の名前がそこここにあった。

 母が死んだ数日後に追悼と書かれたスレッドに今までの母の思い出や武勇伝を書きつづっていく人たちがいた。
 誰も馬鹿にしたところはなく真面目で淡々と母が偉大だと称えている。
 俺は母が他人に褒められているところを見たことがない。
 父はもちろん何かにつけて母を褒めるが、母自身が父からの言葉を社交辞令として受け取って喜ばない人だった。
 テレビを見ながら芸能人やコメンテーターに大げさだとツッコミをするようなタイプだ。

 過去の母らしき人間の書き込みを見ると俺の知る母と雰囲気が違う。

 追悼スレッドの書き込みを読んだなら母はきっと冷めた目ではなく照れ笑いを浮かべて大げさだと口にするだろう。
 俺は今まで母のことをよくわかっていなかった。
 本当の母の姿を思い描き、泣きそうになりながら、あばかれた受け止めきれない夫婦間の行為に俺は頭を悩ませることになる。

 父と母の出会いがこの掲示板であり、この掲示板がSとMのためのものだと読んでいればわかる。

 M男である父が母に頼み込んで結婚して、円満な夫婦であると同時に最高の性的パートナーだったらしい。

 ただ母は意外にもSだったわけではないという。
 母はカフェでバイトしながら看護学校に通っていたという。
 その中で変わった性癖の人間に数多く出会う。
 彼らは誰もが悩んでいた。
 母は自分の兄に相談し、SとMの人間用の交流掲示板を作った。
 そして兄妹で掲示板を管理することにした。

 カフェで悩みを相談してきた性的マイノリティの人間に語る場所を教えて気持ちを解放させる。心の安定こそが健康への近道だ。看護学校に通っているからこそ、母は精神と肉体の健康についてシビアな考えの人だった。不健康な生活は許さないという意味においては、ドSと言っていい。

 父は家の期待、会社の期待、そういったものに抑圧されていた。
 母は嗜虐という手段でそれを解放した。
 ふたりは最高の夫婦だった。

 ストレス解消の方法として普通のことだと母は父を調教していったらしい。母は普通よりも上等の部類に入る成功者な男が蔑まれ辱められなければ快感を得られない人間に変えられていく姿を掲示板を利用している人間たちに見せつけた。
 父はショーのメインキャストのような愛され方をしていた。
 母は主催者で、父は演者。
 掲示板では父の写真や動画で盛り上がっている。ときには直接父の醜態を見るために母は、第三者の男をプレイに参加させていたらしい。

 父の取引先の相手や同僚もこの掲示板を見ているのだと追悼掲示板の文面から分かった。

 母への感謝がつづられた最新の書き込みの後に父を心配する内容が書き込まれていた。
 夜だからかリアルタイムで数人が連続して父に対する不安を書いた。
 気持ちとしては俺も同じだが勝手に大人たちの集まりに口出しはできない。
 息子とはいえ俺は彼らの仲間じゃない。覗き見ているだけで、変態趣味は守備範囲外だ。

 

 しばらくすると父を強姦する会が掲示板内で発足した。
 書きこむこともなく彼らのやりとりを俺は見つめ続けていた。

 放っておいたら父が狂ってしまうから、部屋に押し入って犯してやろうと相談していた。
 彼らの親切心はたぶん正しい。
 父は日に日におかしくなっている。
 外では普通の顔をしている分だけ、夜中の乱れようはすごい。
 鬱屈しているんだろう。精神のよどみを感じる。

 父のストレスを解消するための強姦はある意味優しさだ。
 けれど、母がそれを望むだろうか。
 掲示板の中で母は父のものだと書き込んでやめるように訴える人もいた。

 父がドM野郎だと知っても俺にとっては精悍で男前で仕事ができる大人の男だ。
 たとえ父が悦ぶのだとしても母ではない相手にどうにかされて欲しくない。
 子供心に勝手なことを思ってしまう。
 
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3
投稿者:no name
2018/05/09 20:02:16    (lN5EvPum)
えっと、体験談に
同人のBL小説を貼り付けて
楽しいですか?


2
投稿者:息子
2018/05/09 01:53:44    (feVvjpHq)

 俺はパソコンに残された映像から父と母が日常的に家の中で変態的な行為をしていることを知った。
 掲示板での話は妄想や噂ではなく現実だ。
 誇張などされていない変態行為がまるで日記のように個人の秘密を凝縮した状態でパソコンの中にあった。
 快楽の合間合間に吐き出される父の本音。それは、弱音だ。
 地味な見た目の非力な妻に全面的に屈服している。
 情けなさを受け入れて官能に溺れている異様な父の姿に俺の心はざわめいた。
 知りたくなかった。見たくなかった。けれど、目が離せない。

 鞭が空気を切る音に体が硬直するのに血が熱くたぎる。
 生き生きとした母が画面の端々に写っているのが、嬉しくもあり悲しくもある。
 もっと親孝行をしたかった。
 父に似ずに母に似たら悲惨だなんて、友達から言われた軽口に言い返すこともなく同調した自分が恥ずかしい。
 母が嫌いだったわけじゃない。
 庇ったり、好きだなんて言えば、マザコンあつかいされて馬鹿にされる。
 家族の味方にならないほうがよっぽど、甘ったれのガキだ。
 思い返すと俺はありがとうの一つもまともに母に言えていない。

 年相応に若々しい華やかな自慢の母だったならと最低なないものねだりをして、母を蔑ろにしていた。
 けれど、母は何も悪くなかった。
 地味で性の匂いを感じさせない女性が放つ罵倒と暴力と性的行動というギャップ。
 派手な女王さまじゃない。
 おおよそ、母の口から出てくるとは思えない単語の数々がすらすらと吐き出される違和感。
 そこにはカタルシスがある。

 大人しい女性にアナルを拡張させられる男という構図は映像としての力が強い。
 汗か涙か分からないもので顔を汚す父は、元々の顔の作りがいいので、どこかで販売されていても違和感がない。
 単純なプレイの記録ではなく見返して気持ちを高めるためのモノにしているのかもしれない。
 母の真面目で妥協しない性格を思い出して、少し笑えた。
 亡くなってもその人のすべて消えるわけじゃない。

 

 二人は行為に俺があまり縁のない地下室と屋根裏部屋をよく使っていた。
 立ち入りを禁じられていたわけじゃない。物置部屋だと思っていたので、気にしていなかった。
 ときどき、母や父が片づけをしていることもある、その程度の感覚しか持っていない。
 二人は日常的にハードのプレイをしているにもかかわらず、一緒に暮らしている俺には完全に隠していた。 
 子供のためというよりも父の快楽のためだろう。

 映像の中には俺が母を呼ぶ声なんかも入っていた。
 二人の姿がそろって俺の目に付くところになかったとしても、まさかこんなアブノーマルな性行為真っ最中だなんて思いもしない。自室での読書中とか、片付けで手が離せないとか、母の適当な言葉に俺はその都度、納得していた。

 おやつは冷蔵庫だと俺に向かって叫びながら、父の尻を鞭で打っていたなんて想像できるはずがない。

 こんなにも高い頻度で、当たり前の日常の一部として、父が母に責められてよだれを流した喜んでいたのなら、今の状況はかわいそうかもしれない。

 映像の中で母は行為を食事に、快楽を栄養に例えていた。
 栄養を得るために行為は必要だが、生きていくために必要な栄養を越えて行為をし続ければ破滅しかない。
 カロリー過多で糖尿病になりたいのかデブと母が罵っていたことで、たとえ元の食事のコントロールは元より、快楽の制御も出来ていたのだろう。

 仕事を頑張った自分へのご褒美にケーキ食べてる女だと言いながら母は父の乳首をつねり上げていた。
 やっている行動がドン引きな性行為でも、気持ちとしてはどこか理解できる。
 父にとって楽しみが被虐であっただけだ。ビールを飲んでこのために仕事を頑張ったという居酒屋にいるサラリーマンたちと何も変わらない。
 父と母のことを気持ちが悪いだとか、頭がおかしいとは切り捨てられない。
 家族が俺と父しか居ないからかもしれない。

 


 日常的な場所での行為が父の興奮を呼ぶらしい。
 残された映像からうかがえた、確実な事実はそういったものだった。

 俺がリビングで勉強をしている最中にキッチンでふたりで料理を作っていたことがある。
 そんなときの映像も残されている。

 スーツの似合うキリっとした凛々しさなどない快楽に蕩けた父の顔。
 これは母の名前を呼びながらしている悲壮感漂うオナニーとは全然違う。幸せそうだ。

 母に触れられることを悦び、母に触れられないことを悦び、母のために生きていくことを父は心から喜んでいた。

 これ以上に幸せな夫婦などいないのかもしれない。
 完璧なものが過去に変わってしまったことが悲しい。
 俺の両親は最高だと断言したくなるほど、ふたりの間に強い信頼が見える。
 信じていなければチンコに棒など入れられない。

 父が母といることでどれだけ満たされており、母を失ったことでどれだけの傷を負ったのかよくわかる。

 掲示板の中で心配されていた通り、父は自分一人では満足できない人間だ。自分だけで自分を保てない。他人の目を必要とする。そういった性癖だ。射精できればいいというものじゃない。

 今はオナニーで精神を落ち着かせようとしているが、それもいつまで続くか分からない。ギリギリの状態だ。父は間違いなく他人に犯されたいと思っている。そういうタイプの人種だ。そこは否定しても始まらない。自分の父は、男らしくて格好良くて理想の父親だと言いたいが、現実はこれだ。見なかったことにしても真実は変わらない。母はそれを分かっているからSではなくても父の行為に付き合ったのだ。父の性癖を受け入れて快楽で精神を浄化していく手伝いをした。

 父は危うい。
 放っておけば変な人間に騙されたり、犯されたりするかもしれない。
 父の貞操観念を疑いたくはないが、信じきることもできない。
 パソコンの中にある父の動画は母に尻を拡張されてお礼を言っていたり、責められ続けて喘ぎすぎて喉を潰しかけていたり、叩かれて幸せそうに失禁している。

 父の中に壊されたいという願望があるようで、乱暴に扱われることを強く望んでいた。

 男として目を覆いたくなる、股間を蹴るというやりすぎた行為は二人の中ではよくあったのか父は怯えて逃げることもなく母のむち打ちを受けていた。

 とくに衝撃的だったのは、母が俺を妊娠している最中の動画だ。
 母は容赦のない打撃を加えていた。

 二人目が欲しいのかと聞きながら父の股間を蹴り飛ばす母。
 股間を押さえて身悶えながらも父は勃起したままだった。蹴られて悦んでいる。
 俺に兄弟がいないことを考えると父の精子はこのときに死んだのかもしれない。
 それでもきっと母によってされたことだと思えば父にはご褒美なのだろう。

 両親の過去を知ることで二人がどれだけ愛し合っていたのか再認識できた。
 それは良かったが、M野郎である父を野放しにはできない。
 母にペニスバンドで犯されて悦んでいる父が、性欲に負けて適当な男をくわえこむ可能性がある。
 相手が女性ではないから母に操を立てたことになると父は本気で考えそうだ。自分の性癖から父は逃げられないだろう。

 父を放っておくべきか、協力してやるべきか、選択肢があったことは俺にとって不幸中の幸いだ。

 何も知らない内に父が男と乱交などしていたら絶対に許せなかった。
 母との行為は夫婦のものとして考えられるが、他人に肌を許すとなると裏切りだ。見過ごせるはずがない。
 父のことを関係ないなんて思えない。二人だけの家族だ。真実から目をそらして、後悔するのはごめんだ。

 

 俺は母の引き出しから屋根裏と地下室の鍵を持ち出し、部屋の中を確認する。
 動画で見た内装とは少し違っていた。プレイ前に母がそれっぽく部屋を飾り付けるのかもしれない。すこしだけ埃っぽい。母が亡くなってから父は出入りしていないのだろう。

 いくつかの道具を持ち出して俺は父のもとに向かった。
 時間は深夜。何をしているかなど考えるまでもない。

 父は母の名を呼びながらオナニーの最中だったが気にしない。ノックをすることなく扉を開けて床に座る父を見下ろす。
 間抜けな顔で俺を見ながら父の性器は萎えていなかった。俺が声をかけると期待するように性器がヒクつく。真性のマゾだと思った。

「とりあえずさ、俺、まだ童貞なんだけど」

 息を吐き出して、首をゆったりと動かす。
 威圧感が出たなら正解だ。

「……おちつけ」
「実の父親で筆おろしとか引くっての」
「何を言っているんだ」

 立ち上がった父は、涙をぬぐって真面目な父親の顔をしようとするので頬を軽く叩く。
 ビックリして固まっている父の逆側の頬も叩く。
 ワイシャツから見えるきちんと鍛えられている胸板を蹴れば簡単に父は仰向けになった。
 性器を蹴ったら射精させてしまうかもしれないので上半身を狙ったが、なかなか難易度が高い。
 俺は蹴った反動でよろめきながら咳払いする。
 主導権を譲ってはならないので、意外と気を使うのかもしれない。

 父は俺の内心に気づくこともなく怯えた顔をしていた。

「な、なにを」
「母さんが死んでから毎日毎日うるせーんだよ」

 あえていつもはしない荒っぽい口調にする。
 母がそうしていたからだ。
 ガラの悪い口調で、凄むのではなく淡々とした声音。
 無機質な棒読みっぽさがあるほうが、逆に本物臭くなる。
 大げさにすると芝居のような馬鹿馬鹿しさが出るので、このぐらいがいいんだろう。

「驚いたりはいいからさっさと尻をこっちに向けろ」

 おうかがいを立ててはいけない。
 口を開く場合は命令であるべき。
 俺が上で、父が下。
 そういった立場の違いを明確にするのに言葉遣いや態度というのは大切なものだ。

「急に来て何を言っているんだ」
「めんどくせーな。息子に犯してもらうのをずっと待ってたんだろ、変態」

 違うと言いながらも俺の股間を凝視する父。
 物欲しそうな顔を隠せていない。

「高校生の息子のムスコが欲しいのかよ」

 言葉のチョイスは大人たちが話していたものなので父に響くだろう。
 俺からするとギャグに感じるが口を半開きにして身体を震わせる父の反応から間違っていなかったはずだ。

 たとえば俺は見ないふりだって、できた。
 父を放っておいて、勝手にそういった店に行けとか、同じ趣味の人間たちとよろしくやってろと、言えた。

 俺は男を犯したいとか、父のケツに興味があるといった変態じゃない。
 父を所有したいとか、母を羨ましいなんて思ってない。

 だが、父は息子に犯される以上に興奮することなんかないだろう。そう思うと下半身に血が集まっていく。
 母がいない今、俺以上のものは父にはない。そう思うと高揚感に体が支配される。父にとってこの世で一番必要なのは俺だ。

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