高校の時に1つ下の後輩のことが好きになったしまった。
俺は当時も今もノンケというか、普通に女好きなんだけど、そいつだけは違った。
悩んで悩んで、結局、告った。
もうどうにでもなれって心境だった。
キモいって言われると覚悟していたが、意外にもそいつは、どうしたいんですか?付き合うとか?それともセックスしたいとか?と言ってきた。
俺は真剣に考えた。付き合うのは、たぶん違う。友だちも違う。たぶん、セックスしたいんだ。気持ち良くなりたいからじゃなくて、そいつにとって俺が特別になれる気がしたから。
僕は普通に女の子が好きなんですよ。だから、そうですね、僕にもメリットが欲しいです。
とも先輩、まずは女の子になりきってください。髪も伸ばして、メイクも覚えて、あと声も女の子みたいな声を練習してください。喋り方もですよ。服も、女装とまでは言わないですけど、少し女の子っぽい服にしましょうか。あとそうですね、脱毛もしましょうか。髭はもちろん、脇とか、あそことか、つるつるに。
半年あげます。半年かけて、頑張ってください。
僕も男とするのは、正直嫌ですけど、とも先輩がそこまで言うなら、1回だけ、僕も頑張ります。
そんなことを言われた。
実際には5ヶ月と少しだったけど、めちゃくちゃ頑張った。
同性愛のチャットや掲示板であれこれ聞いたりもしたし、1人だけ、実際に会って服やメイクを教わったりもした。凄く良い人だった。教えてもらうだけだと悪い気がして、何かお礼をって言ったら、俺がオナニーするところが見たいと言われて、ホテルでした。その人に見られながらちゃんと勃起して最後までイった。才能あるねって言われた。
その日、学校の奴らとは会わないように、かなり離れた街で後輩と待ち合わせした。
俺は2時間も早く着いて、公園のトイレで着替えて、メイクをして、鏡を見ながら女に見えるかなとか、少しでも可愛いく見えるポーズを練習したりしていた。
とも先輩?凄いですね、クラスの女の子より全然可愛いですよ、と後輩は言ってくれた。
そのままホテルに。
ホテルの部屋に入り、後輩が椅子に座った。
俺は、今でもなぜなのかわからないけれど、後輩の足元に正座して座ってしまった。
お互い、え?みたいな沈黙のあと、後輩が言った。
とも先輩、もしかしてマゾなんですか?
俺は正直にわからないと答えたが、後輩は、わからないだけでたぶん先輩はマゾでもあるんですよ、今日はそういう風にしましょうか、といい、さらに続けて、
返事は?とも?
呼び捨てにされて、俺は逆らえなくなり、はいって答えた。嬉しそうに微笑んでいたらしい。
その後のことは、今でも全部覚えている。
後輩は服を着たまま、俺だけが全裸になった。
明るい部屋の中で、ガニ股で足を開くように言われた。
勃起したあそこをじろじろ見られ、アナルも自分で広げて晒し出した。
次に土下座。額を床に押し当てて、変態のともをどうか抱いてくださいと、何度もお願いした。
後輩と一緒にバスルームでシャワーを浴びた。
俺も一応勉強というか教えてもらっていた通りに、ここに来る前に綺麗にはしてきた。
バスルームで後輩にフェラ。口の中で後輩のものが大きくなってくれたのが、ものすごく嬉しかった。
体を拭くのもそこそこにベッドへ。俺はご奉仕と言われて、後輩の体中を舐めた。足の指も、あそこも、アナルも。
普通に女の子とするみたいにできるのかな?と後輩が言ったので、俺は用意しておいたローションを見せて、自分て塗った。中にも入れた方がいいと教えてもらっていたので、指で中にもローションを仕込んだ。後輩がじっーと見ていて、今さらなんだけど、ものすごく恥ずかしかった。
後輩は、ゴムも付けずに入れてきた。半年かけて、拡張とは言わないけど、俺もいろいろ入れたりしてたからか、後輩のものはそれなりに太かったのに、するっと入った。正常位の変形みたいな格好。
入れたまま、後輩は俺の目を見ながら、とものマンコに中出ししてあげるね、妊娠したいよね、ほら、答えてみて、ともは女の子なんだよね、孕みたい?と言ってきた。
体がビリビリした。気が狂ったみたいに俺は、うん、うん、孕ませて、お願いします、中出しして、と後輩がイくまで繰り返していた。
俺の中に、後輩の精液が出されたのがわかった。もしかしたら気のせいだったかもしれないけれど、その時の俺はもう完全に頭の中が女になっていて、嬉しい、上手く妊娠できるといいなとか、そんなありえないことを考えていた。
そのあと、また二人でシャワーを浴びながら、俺がトイレに行きたいというと、ここでしろと言われ、おしっこをした。続けて後輩が、俺の口の中にした。体にかかったおしっこは洗い流したけど、口を濯ぐのはダメと言われた。
服を着て、軽くメイクを直して、ホテルを出た。
ホテルを出たら、そこで別れる約束だった。
俺は泣かないように気をつけようと予め思っていて、できるだけ女らしい、何度も練習していた笑顔を作って後輩の方を向くと、不意に後輩がキスしてきた。ホテル街ではあったけど、それなりに人がいるところで。初めてのキスだった。
おしっこの味がする、と変なことを言ってから後輩は「とも先輩、また学校でね」と、そのあとは振り向きもしないで行ってしまった。
その後は、学校で普通に会って、喋ったりもしたし、カラオケとか遊んだりもしたけど、セックスはもちろん、キスも、そういう雰囲気にもならなかった。お互い、そういうのを避けるようにしていたのかもしれない。
俺は高校を卒業して、大学に進み、就職して、あのあと付き合った5人目の彼女と結婚、今は2人子どももいる。
後輩は高校を卒業したあと、夜職を選び、数年前に自分の店も出したらしい。
らしいというのは、まったく交流がなかったから。
そして少し前に他界。死因はわからない。わからない、というので察した。
連絡が俺のところにも来て、通夜と葬儀を終えたばかり。
誰にも言ったことのないこの話を、誰にもいうつもりがなかったんだけど、なんというか、吐き出したくなって書いてみた。