10年前、まだ中2だった時のこと。
3つ上の姉は当時、10も歳上の半グレみたいな男と付き合っていた。
親はスナックを経営するシングルマザーで、家に居る時間が少なく、姉の彼氏はよく我が物顔で家に居た。
毎晩のように姉の部屋から聴こえてくるベットが軋む音と喘ぎ声に吐き気がしていた。
酷い時はバイブの振動音や叩かれてる音まで聞こえてきていたから、思春期の僕は2人を軽蔑していた。
エロ本はないのか、AVはないのかと僕の部屋に入ってきたり、オナニーしてるのか、童貞か、皮剥けたか等、デリカシーのない幼稚なコミュニケーションしか取れない姉の彼氏が嫌いでたまらなかった。
酔っ払って姉とのハメ撮りを見せてきた時は殺意すら芽生えた。
家に連れてくるな、早く別れろと毎日のように姉と喧嘩してたから姉弟仲も最悪だった。
細かい時期は忘れたけれど、学校から帰ると姉の彼氏が1人で家に居た。
喧嘩して家を出て行ったらしい姉の行動も信じられなかったけれど、他人の家で寛いでる姉の彼氏の神経も疑った。
姉は夜になっても帰って来ず、僕が風呂に入ってると、酔っ払った姉の彼氏が風呂に入ってきた。
普通に気持ち悪いし恥ずかしさもあって風呂を出ようとしたけれど、羽交い締めにされたり腕を掴まれたりして体を見られた。
初めは笑いながら揶揄っていた姉の彼氏だったけれど、抵抗して風呂から出ようとする僕に対して不機嫌になってきて声を荒げるようになった。
地方に行けば何処にでもあると思うけれど、誰々に睨まれたらこの街に居れなくなると言った類の逸話が付き纏う、街の不良ヒエラルキーの上位に位置する人物。
僕はヤンキーでもなんでもなかったけれど、周りから聞かされていたから、姉の彼氏が上記の誰々に該当する人物だと言うことは知っていたし、中2の僕には疑う余地のない話として擦り込まれていた。
そんな人物の全身に彫られた和彫りを見ながら怒鳴られたら震えて小さくなるしかない。
背中を流すように言われても拒否できなかった。
力加減を間違えて理不尽に殴られたりしないか怯えるだけで、他のことは考えていなかったと思うけれど、背中だけでなく腕や足も洗わされた。
そのまま当たり前のようにチンポも洗うように言われて、初めて性的にも身の危険を感じたように思う。
そういった世界の上下関係では当たり前なのかなとも、冗談だよなとも思っていたような気もするけれど、笑って誤魔化しながらやんわり拒否した。
拒否し続けていたけれど、髪を掴まれ凄まれたから仕方なく洗うことにした。
言われた通り素手で丁寧に洗った。
姉の彼氏のチンポが勃起してくるのを見て気持ち悪くなったけれど、それ以上にこの状況はヤバいといった焦りや恐怖の方が勝っていたと思う。
急いでシャワーで泡を流して風呂から出ようとしたけれど、腕を掴まれ、まだ綺麗に洗えてない、勃たせた責任をとれ、姉が出て行ったせいでヤリそびれたなどの謎の理由でフェラするように言われた。
男同士はおかしいと言っても、それがどうしたとアナルにボディーソープを塗られて、指を入れられそうになった。
それだけは無理だと思い全力で拒否してると、髪を掴まれ顔にチンポを押し付けられ、口に無理矢理押し込まれた。
その時の恐怖と絶望感は凄まじかった。
心の底から姉を恨んで、姉の彼氏がこの世から消えることを本気で願いながら口を犯されることにたえた。
口に出された精子の味と臭いがたまらなく不快で、その場で吐いて浴槽のお湯でうがいをして風呂から逃げて部屋に篭った。
性欲が満たされたからなのか、姉の彼氏はそれ以上接触してこなかったけれど、帰る気配もなく僕は眠れなかった。
夜中に姉が帰ってきて、暫く姉の彼氏の怒鳴り声と姉の泣き声が聞こえていて、そのまま別れてしまえと願っていたけれど、いつの間にか気持ち悪い喘ぎ声に変わっていたから、それを聞きながら泣いた。
勿論、これは最悪の始まりにすぎない。