先日、仕事で大阪に行った時の話です。
先方とのアポの時間が朝早かったので、僕は京都の自宅から打合せ場所の大阪まで、電車で直行する事にしました。
しかし、前日の夜に先方から時間を二時間ずらして欲しいと僕の携帯に連絡がありました。
僕は、上司にその旨を伝えましたが、上司は「会社に出勤しても、直ぐに出掛ける事になるから、予定通り直行していいよ」と言ってくれました。
最近、仕事が忙しくて女装をしていなかった僕は、ストレス発散の為に、仕事中に同僚の目を盗んでネット通販で女物の買物をしていて、衝動買いしたウィッグや女物の洋服が未着用の状態で溜まっていたので、久しぶりに女装をして早めに電車に乗り、OLさんの出勤気分を味わおうと思い、大阪で男物のスーツに着替えて打合せする事にして、スキンケアをしてから早めに寝て、当日、早起きをして女装の準備を始めました。
当初はOL風の女装をしようと思いましたが、電車では他人に長時間至近距離で見られる事になるので、男だとばれない事に重点を置く事にしました。
まず、僕の女らしい体の部分を強調する為に、パッドやテープで作った胸の谷間が見えるVネックのカットソーを着て、ムダ毛のない、むっちりとした太ももを見せる為にフレアミニを履きました。
そして、男っぽい体の部分を隠す為に、女にしては少しゴツゴツとした膝をニーハイソックスで隠し、手の甲に浮き出た血管を、カーディガンを萌え袖にして隠しました。
鏡で確認した僕の姿は、OLにしては、かなり痛い格好になっていたので、パンツ姿に着替えようと思いましたが、久しぶりの女装だったので、買ったばかりのスカートを履きたかった僕は、OLになる事を諦め、学生風の派手で若いアイメークをしました。
そして、男っぽい喉と額を明るめのカールしたウィッグで隠して、普段よりも多めのアクセサリーを着け、派手目のネイルを貼ると、僕の見た目は服飾系の専門学校生に見えました。
新しく買ったウィッグは、髪型をセットした状態で販売されていた物で、僕が思っていたよりも可愛い物で、サイドのカールした髪の毛がフワッとしていて、小顔効果があり、ついでに買ったリボンも似合っていて、僕のテンションは高くなりました。
やはり、女装して可愛い女の子になる事は最高で、つい調子に乗って、過剰なメイクやアクセサリーを付けたくなりましたが、TPOを無視した女装は、悪目立ちして女装がばれる危険性が高くなるので、いつも駅で見かける可愛い女の子を参考にして、服飾系の専門学校生になりきり、キャリーバッグに男物のカバンとスーツと靴を詰めて駅に向かいました。
そして、特急の始発駅に到着した僕は、久しぶりの女装に緊張していて、早朝なのに人が多い事に戸惑いましたが、僕の女装に気付いた人がいなかったので、乗車率70%くらいの特急電車に乗り込み、二人掛けのシートの窓際に座り、膝の前にキャリーバッグを置きました。
久しぶりの女装でしたが、スカートで電車のシートに座ると、下着で直接シートに座る感じになり、忘れ掛けていた女装の感覚を思い出す事が出来ました。
そして、長時間見られる事で女装がばれない為の保険として、僕がマスクをつけていると、電車の発車間際に若い女性が乗って来て、僕の席の横に立って僕を見下ろして来ました。
僕は、いきなり女装がばれたのかと思い、彼女を見上げると、彼女は僕に軽く会釈したので、彼女が僕の隣の席に座りたいのだと分かり、僕は隣の席にまで広がっていたスカートの裾を直すと、彼女は僕にもう一度会釈をして隣に座りました。
僕の隣に来た女性は、僕とよく似た格好をした二十歳前後の学生風の女の子で、僕と違いスカートではなくデニムのショーパンを履いていましたが、それ以外は大きなキャリーバッグを持っている所まで、そっくりな格好をしていました。
類は友を呼ぶと言いますが、彼女は僕を自分と同類の「女の子」だと認識した様子でした。
女装がばれやすいのは、圧倒的に若い女性で、彼女達は僅かな違和感も見逃さず、瞬時に女装を見破る事が出来たので、若い女性に女装がばれなければ、その女装は合格点だと言えました。
僕は自分の女装がばれるレベルではない事に安心していると、その女性は持っていたキャリーバッグをシートの前の床に寝かせる様に置き、脚をキャリーバッグの上に乗せる様に座りました。
彼女の膝を立てて座る格好はセックスを連想させる物で、女性として、かなりはしたない格好で、初対面の男の前では、決してしない姿勢でしたので、彼女が僕を女だと思って油断している事は間違いないと思いました。
男の格好で電車に乗っていると、隣に若い女性が座って来る事は滅多にありませんが、女装をしていると若い女性が寄って来る事が多く、僕は大阪までの退屈な移動時間を、僕にお尻を密着させて座っている彼女を眺める事で解消出来て、嬉しい気分でいました。
しかし彼女は、電車が最初に停車した駅で降りてしまいました。
僕は、少しがっかりしましたが、隣に座って来る人がいなかったので、エコノミー症候群になりそうなくらい窮屈だった膝の前に置いたキャリーバッグを、先程の彼女を見習って床に倒して置き、キャリーバッグの上に脚を伸ばして乗せました。
ところが、小柄でショーパンを履いた彼女と違い、長身でフレアスカートの僕は、膝を立てた姿勢のせいでスカートが捲くれ、脚の隙間からスカートの中が丸見えになってしまい、慌てて元の状態に戻そうとしましたが、直ぐに電車が次の駅に到着し、大量の乗客が乗って来て、隣に若いサラリーマンが座ってしまったので、僕はキャリーバッグを移動させる事が出来なくなってしまいました。
すると、すぐに車内は大量の乗客で満員になり、通路にも人が溢れ、僕のスカートの中は、覗き放題の状態になってしまいました。
僕は焦りましたが、ピンクでレースが可愛いガードルで、股間を平らな状態にしていた事を思い出し、股間の形状で男だとばれる危険が少ない事で安心しかけましたが、そもそも下着を見られる事は、非常事態なので何とかしようと思いました。
僕は、キャリーバッグの中に、化粧ポーチ代わりにしているクラッチバッグがある事を思い出し、膝の上に置いて、下着を隠そうと思いましたが、電車の床に置いて自分の脚を乗せているキャリーバックを開ける事は不可能な状態でした。
しかし幸いにも、僕のスカートの中を覗いて来る人はいなくて、隣の若い男性はスマホに夢中で、通路に立っているサラリーマン達も新聞を読む事に集中していました。
僕は、余り露骨な感じにならない様に、スカートの裾をさり気なく直し、膝が開かない様に気を付けて座り、窓の外を眺めていました。
やがて電車は、地下を抜けて地上に出ると、後は大阪までノンプトップの状態になり、新しい乗客が来る事がなくなり、今いる周りの人達は、僕の女装に気付いていなかったので安心しました。
ところが、電車が物影に入った瞬間、窓ガラスが鏡の状態になり、隣の男性や通路に立っている男性達が映ると、彼等はスマホや新聞を見ないで、僕のスカートの中をガン見していました。
僕は驚いて、彼等の方に振り返ると、彼等は何事もなかった様に、僕から視線を外しました。
僕は自分からスカートの中が見える格好をしているのに、恥ずかしがって、露骨にスカートの裾を直すのは、男性達に対して失礼に感じ、下着を見られている事に気付いていないフリをして、窓の外に視線を戻しました。
街を歩いていると、階段やエスカレーターで、誰も覗いていないのに、お尻をバッグで隠す女性を見掛けることがあり、僕は自分を痴漢扱いされた気分になっていたので、彼等を不快な気分にしてはいけないと思っていました。
すると、時折、鏡になる窓ガラスには、男達が僕のスカートの中を見ている姿が映り、僕は恥ずかしさと、ウィッグとマスクで顔を覆っている事で顔が熱くなり、額に汗が流れて来ました。
しかし、ここでマスクを外せば、僕が女装した男だとばれる危険性があり、もし僕が男だと分かれば、完全な変態と思われ、下手をすると通報される事態になってしまうと思いました。
僕は、息を殺して男達に下着を見られる辱めに耐えていると、股間が熱く感じ始め、視線を自分の股間に落とすと、雲の切れ間から朝日が差し込み、反対側の車窓から僕の股間をスポットライトの様に照らしていました。
薄暗い車内が救いだった僕は、直射日光に股間を照らされ、死にそうなくらい恥ずかしくなりました。