もう10年以上前になります。
発注日を間違え、取引先に多額の損害を出してしまったんです。
謝罪訪問も、上司ではなく社長と一緒に行くレベルのミスでした。
私は、額に血が滲むくらい床に頭を擦り付けて土下座して、何でもしますからとお詫びしました。
社長も、取引を切られないよう、多額の謝罪金を用意して一緒に土下座してくれました。
「本当に何でもするんだな?俺の小便を飲めと言ったらどうする?飲めるのか?」
意地悪な問いでした。
「は、はい、それでお許し頂けるのなら 、、、、の、飲みます。」
本当にそう言われても、従う覚悟はしていました。
一瞬だけ我慢すればいいのだからと自分に言い聞かせて。
「お前の覚悟は判った。社長、あんたはコレ持ってもう帰っていいぞ、後はこいつの誠意を見せて貰うから」
そう言うと、持参した謝罪金を社長に返し、私はひとり部屋に残されました。
「じゃあ、お前は朝までワシのオモチャになって貰うぞ、デートの約束があるならキャンセルしろ!いいな!」
私は、今夜は帰れないと妻に電話しました。
その当時、私は結婚したばかりで、妻の出産も控えてる身でしたから、どんな屈辱的な事を要求されても、たとえ本当に小便を飲まされる事になっても、絶対に仕事を失う訳にはいかなかったんです。
社長に促されるままタクシーに乗り、連れて行かれたのはラブホテルでした。