ゲイは9割がウケと言われる。
ちょっと前だけど、雑魚寝のハッテンホテルでのこと。
既に爺さんという歳もあって、何時もの事だけど、溢れて眠っていた。
隣りで寝ていたのはやはりウケ。
しばらくして、俺もウトウトと眠りかけていた時、俺を触ってきた。
俺も触ってきたその手に優しく手を添えた。
それ以上は進まないと思ったこともあるが、大体の場合相手を刺激して、無理やりにでも相手をさせたい、といった奴だ。
実は俺の体は女的だ。
体毛は全くない、色白の美肌で、服を着ていれば一見、やや細めの華奢な体だが、その下は皮下脂肪が厚くポチャポチャだ。
その上、長年のゲイが祟ってか、既にホルモンのアンバランスを起こしていて、女性化乳房にもなっている。
その相手は太目。部屋が暗くて良く分からないが40歳くらいだろうか。
触れた感じは、自分と似て無毛の触り心地のいい美肌だ。
薄明りの中でも色白は分かる。
思いを裏切ったのは、触れてくる手が止まらないばかりか、舌まで使ってくる。
膨らんだ俺のおっぱいが気に入ったのか、乳首を舐め、吸い、手はもう一方を揉み拉いてくる。
すっかりその気になった末、そいつにもお返しで、手や舌を使った。
ウケ同士、互いにツボを心得ている。
通常は滅多にすることはないキスも、互いにドロドロと言うくらいに求め合った。
ウケ同士、射精という終焉がない。
恐らく一時間以上だろう。たがいに疲れての中断だった。
ウケ同士、初めてだけどいいもんだね、とそいつが囁いた。
俺も同感だった。
ちょっと癖になりそうだ。