私35歳。主人と子供二人、そして主人の母と県営の団地で5人で暮らし
ています。
今まで主人の収入だけで何とか暮らしてきたのですが、主人の会社が突然
倒産して1年が経ちました。
今は慣れない仕事で低収入でも嫌な顔ひつせず、勤めてくれています。
しかし、今年から上の子が中学に入るのでもっとお金がかかり、義母の体
が弱くいつ入院を余儀なくされるかわからない状態でした。
そんな去年の夏、団地の郵便箱の中に1枚のチラシが入っていたのです。
夜中に誰から団地全体に入れたらしく、「あなたも1日5万円以上は稼げ
ます。」と書いてあり、携帯番号があるだけ。
こんなチラシが入るのは珍しくなく、みんなはまたかと言って家にはもっ
て入らず、すぐにゴミ箱に捨てていました。
私も1ヶ月くらいは頭の中になかったのですが、団地の入り口を掃除して
いて丸まった紙があり開いて見るとあのときのチラシを分かりました。
まだ有効なのかな、と思い電話をすることに。
そのときの家計は主人にも義母も言ってなかったのですが、貯金も底をつ
きかけており、私も正しい判断が出来なかったと思います。
家の電話からでは嫌だったので、買い物の途中の公衆電話でしました。
電話をすると女性の声が。
うすうすはどんな仕事か分かっていましたが、やはり女性の声だと安心す
るのです。
「あの、1ヶ月ほど前のチラシを見てでんわしたのですが、、」
「ああ、あれね。」
「あれって本当なんですか。あの、、1日、、5万円て。」
「本当よ。慣れるまでは無理かもしれないけれど、初めてでも2、3万は
確実ね。その代わり慣れたら7万8万は夢じゃないわ。」
「ああ、、そんなに入らないんですけど。どんな仕事なんですか。」
「ふふふ、、正直な方ね。いちどいらっしゃいよ。」
と言い、女性は住所を教えてくれた。
2日ほど経ってその住所のマンションへ行ってみました。
その間、家に中では住所を書いたメモを握り締め、どきどきな生活をして
いました。
絶対に主人や子供たち、義母や近所の人に知れてはいけないと思ったから
です。