JR宇都宮の駅前が今のように整備される前、駅近の裏に
風俗店が何件かあった。アラビアンナイトとかダイヤモンド
とか数限られていたが、性欲旺盛で彼女もいなかったので
赴任して間もなくのころはよく下の世話をしてもらった。
はじめのうちはどちらも通り一遍のピンサロサービスで、
女性を触りながら手でシコシコ、ちょっと良くてもお口で
コロコロされて射精してしまったらおしまい、という感じ
だった。アラビアンナイトの方はホステスを何人かえても
対応は変わらなかったが、ダイヤモンドの方は、ホステスが
全般にちょっと年増だったということもあって、皆テクニックが
ちがっていた。それでダイヤモンドの方に足が向くように
なったが、アイさんというホステスさんと遭遇することが
多くなって、なんとなく必ずアイさんを指名するようになって
何回目かのとき、珍しく店にほとんど客がいなかったことも
あって「今日は、特別、時間無制限よ」と言われ、いつもの
ボックス席に座って待っていると、アイさんがボーイと一緒に
きて、壁側のソファーを通路側に動かした。何だろうと
思っていると、アイさんが奥にはいり、鍵で壁に何かを
やっていた。なんと、壁だと思ってたところに扉があった。
狭い引き戸で、掃除用具が目に入った。物置開けてどうすんだ?
と思っていたら、物置の奥にドアがあって、そこを開けると
部屋があった。アイさんはボーイに「じゃ、あとお願い。
今夜、時間無制限だからよろしく」
このあと、アイさんにすべてを脱がされ、ソファーに寝かされ
全身隈なく拭かれたと愛撫され触られまくり、僕も触りまくっている
うちに上に乗られ、抱きしめられ、ペニスが何かにくるまれた
感じがして、アイさんの発するなんともいえない女の声に
酔い夢心地で快感の絶頂に上り詰めた。失神したのだろうか。
気付くとアイさんは、バスタオルを胴体に巻いて向かいの
ソファに座って煙草をくゆらせていた。僕の裸体にもタオルが
かかっていた。
「あら、きがついたのね。」
「なんか、気持ちよくなりすぎて、なんだかわからんくなっちゃって。」
「あなた、もしかして、童貞だったの?」
「えっ!
「えっ!なんでそれを」
「ホントに、童貞だったんだあ。なんとなく行くときの
顔が童貞ですって感じだったから。」
「やっぱり、入れちゃってたんですね。」
「はじめてがわたしみたいな女じゃ、ヤダ?」
そんな形で童貞を卒業できるとは思っていなかった。