夏に私の家に甥と姪が遊びに来た時、ふたりの戯れを見てしまいました。
母が亡くなったその時点で私は広い実家にひとりで住んでいた。
そこそこ栄えた電車の最寄り駅まで40~50分くらいかかる萎びた町だが、避暑地としての滞在ならたまには新鮮には感じるだろう。
コンビニまで行くにも歩いたら20分くらいかかる不便さも含めて。
何もない田舎だが山があり川もありホタルだっている。
仕事で多忙な姉が体よく妹に息子と娘を預けるにはちょうど良かった。
甥は大学生。
姪はまだ小学校の六年生だ。
といっても久しぶりに見る姪は体に丸みが出てきて女への変貌をし出していた。
甥は姉のお下がりの車をもらい受け、渋滞とは無縁の走りやすい山あいの道に喜び、滞在中はダムに行ったりせっせと妹の面倒を見ていた。
バイト代代わりに姉からは潤沢なガソリン代と小遣いを貰えたらしい。
私は昼間は仕事で留守にするが、ふたりはかまわなくてもそれなりに好き勝手に楽しんでると思ってました。
あんな場面を見るまえでは…
普段より早く帰れることになったある午後。
たまには豪勢な晩餐でも振る舞うかと、買い物をしていそいそと帰ると甥の車があった。
私は家の敷地に来るまでの狭い道が苦手で、近くにある所有する半端な敷地に車を停めていた。
買い物袋で両手がふさがり、その日はショートカットするために裏の勝手口を利用するつもりで裏門から入った。
そしたら第二(庭が大小二つあり、家族の用語で第一第二と呼んでました)の方から姪の声が聞こえた気がした。
第二には池を潰した銭湯を大きくした程度のプールがある。
そこで日焼けでもしてるんだろうと覗くと、
ふたりはレジャーシートに逆さまになって横たわり、互いの性器に顔を埋めていた!!
当然裸身だった。
ふたりは日焼けあとの残る体をさらして夢中で行為にふけっている。
多少の物音など虫のざわめきで気づかないだろう。
うちは塀が高いので外部からは見られる心配はない。第二は特に位置的にも磐石だろう。
今日みたいなイレギュラーなことがない限りは。
どれくらいしていたのかはわからないが、甥の射精が近付いたのか仁王立ちになり、最後は姪の口で果てたようだった。
姪はしっかり飲み干したのもわかった。
ふたりはそれからしばらくキスをしていた。
何事もなかったかのように帰る芝居ができるくらいは大人だ。
その日の夜。
私は気になってふたりの寝室に忍びよった。
隣の部屋だからどちらかにはいると思われたが、やっぱり深夜遅くまで禁断の遊びをしていた。
古い家だしふたりにあてがった部屋は和室だから音はもれやすい。
私の部屋から離れているから、警戒はしていても厳重ではないだろう。
ふたりの押し殺した声が廊下にもれていた。
ふたりは実の兄妹ではない。
ふたりもそれは知っている。
だから、仲良くしてくれれば姉は安心するだろう。
冷静に考えればちょっと面倒見良すぎる感じはした。
こんな遊びを覚えてしまったらちょっとやめられないんじゃないかと思った。
私はこの件は姉には伏せることにした。
無理やり関係を強要してるというなら話しは別だが。
むしろ積極的なのは姪だと察しはついた。
なるべく隠そうとしてるようだが、ブラコンなのは見る人が見れば明白だった。
日々女に変貌していく少女から何でもするからって迫られたら、やはり甥も出したくてたまらない年頃だけにかわすのも至難の技だと思われた。
私は兄がいないが、友達の兄を実の兄と想像して、不埒な行為をした経験だってあった。
血が繋がってない兄妹なんて、なんて美味しい関係なの?
姉に密告したところで誰も幸せにはならない。万が一にも妊娠させるような思慮の浅いことは甥はいないだろう。
私は傍観者という共犯者になった。