この会社に勤め始めて2か月がたったころ、俺は前回の投稿でも話しはしたが、インド人代表の小間使いということで、男性スタッフとしての立場を作っていってた。もしかしたらこの企業はもともと男の幹部が欲しかったのかもしれないが。そして俺は、インド人代表からも気に入られ、幹部候補生という事で、インド人代表たちと一緒にミーティング等にも参加するようになり、その終わりには飲み会などにも連れて行ってもらっていた。給料も14万ではあるが固定給。仕事も午前中は営業電話という部分は、女の子スタッフと同じだったが、午後からはアポが取れた女の子の営業への付き添い、そしてそれがない場合はパソコンを使った事務仕事などをこなしていた。そして先の投稿でやめた女スタッフのパソコンの中に、独自のマニュアルがあって。という話をしたが、あえてその時に詳しく話さなかったのは、今から話をしようと思っていたからだった。結論からいえば、独自のマニュアルなんかではなく、この企業が持っている「公式社内ルール」だったのだ。いあ、具体的には 「紙面に出さない、いや出せない公式社内ルール」だったのである。それはある日の事だった。9時の朝礼時に、思いついたかのようにインド人代表補佐が、「最近、新人も増えてきたので、営業トークの練習を今日はやりたいと思います。それぞれ制服に着替えて2番部屋に集まってください」と朝の朝礼の時に言い出したのだった。そして9時半くらいになると、ゾロゾロと当時に勤務していた女の子10名前後が、あの営業服(OLバージョン)に着替えて2番部屋に入ってきたのだった。2番部屋というのは、20畳くらいの四角い空間にホワイトボードが設置してあって、それを向くようにパイプ椅子が並んでいる教室風の会議室である。俺もそれに参加するように。という事でその研修に同席し、俺は一番後ろの端っこのパイプ椅子へと座って研修開始を待っていた。すると50歳くらいの派手なオバハン主任が現れ、少し高くなっている壇上に立ち、「みなさん!おはようございます!」とか、威勢のいい掛け声で研修が始まり、それからは午前中は、謙譲語、丁寧語の使い方、電話でのマナー等をやり、午後からはお辞儀の仕方、「会釈、敬礼、最敬礼という3つがあります」等、そんなビジネスシーンで活用する知識などを教えていってた。そしてそれも終わると、今度は実際にお客様を目の前にしたときのセールストークという場面の研修にうつり、教室の前に二つの椅子を向き合って設置し、お客様役、スタッフ役に分かれて、英会話教材の説明の仕方を、オバハン主任が指導する。っていう感じになっていた。そして女の子のスタッフ同士が、パイプ椅子で向き合い英会話教材の説明をするのはいいものの、どの子もあまりに短いタイトスカートをひっぱったり、座りなおしたりする不自然な動きが目立つのだった。それもそのはず。いくら同性が目の前といえど、あんな短いスカートでパンツ見せながら真面目に営業トークって言われても無理に決まっている。するとオバハン主任はブチ切れ出し、「あなたたちね!遊びじゃないのよ!!!真剣にしなさいよ、なに~~さっきからソワソワ足元ばっかり気にして!!!!そんな恥ずかしがっててどうやって数字とっていくの!!!!」といったのである。(うわーいっっちゃったよーこのオバハン・・・w)と、他人事ながら俺は面白がっていた。するとオバハン主任は、「ジョブズ君、あなた前来て!」と俺を指名しだし、、俺が「おれ??」となっていると、「あなたお客さん役やって!お客さんは男の人が多いから」というのだった。俺は「はぁ・・」といわれるがままに椅子に座り、その女の子の説明を聞かされるハメになったのだが、さっきでも恥ずかしそうにスカートを引っ張ったり、膝の上の書類を置こうとして滑って書類を床に落として「あわわ・・!」ってなってた女の子が、今度は男である俺が目の前に来たことで、余計にあたふたし始めたのだった。するとオバハン主任主任は「下着が見えるからってなんなのよ!下着が見えるのが嫌でできませんっていう人は帰ってください。もう必要ありません」と冷酷に言い出したのである。さすがに、、、そこまで言われて、、「はい。いやなので帰ります」といえる女は誰もいなかった。いたかもしれないが、少なくとも、その場にはいなかった。そして、嫌な空気がその場を流れた。まるで洗脳教育だった。またはソフ○オンデ○ンドの社員研修を彷彿させるものがあった。今となっては、その時の女の子は8人から9人くらいで、4人が日本人だったのは覚えているが、残りは国籍などもうる覚えでしかないが、オバハン主任の恫喝以降、怯えてしま
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働き始めて3,4か月目。俺は俺で、毎月14万の固定給。そして、コース商品ではなく、教材単品などをうった時の歩合、生活は苦しかったが、歩合があったので、貯金を切り崩したりすることなく、生活をしていった。それよりも幹部候補生という事での待遇の変化。携帯電話が貸与されたり、社用車も乗れるようになった。スタッフからのある程度の事は質問に答えれる。そんな状況になっていた。(その時に俺が入社した当時のスタッフは全員入れ替わっていた。)そして50代のオバハンの洗脳研修。これも月に2回の定期研修となり、最初の頃は恥ずかしがっていた女スタッフの連中も、「慣れてしまったのか」制服を着て何がどう。という態度も見せなくなった。そして先輩女スタッフがそんな堂々とした態度だったので、後から入った新人スタッフも、その場の雰囲気に慣れていくのが早かった。この企業は出来てからまだ1年経過してないと言ってたが、やっとこの頃から、この企業が今まで探していた運営法等と、向かうべき着地点が見えてきたのかもしれない。会社の方針としては、スタッフに枕営業をしろ。と強制なんてしていない。ただ冷静に考えて、多少のお色気があるほうが効果があるのは、それは紛れもない事実。しかし、それはウチに限ったことじゃない。そして、その多少のお色気でさえも強制はしていない。ただする子は伸びる傾向がある、しない子は伸びない傾向がある。ただそれだけ。 という、ある意味開き直りというか、あるいみ毅然とした態度というか、社内全体がそんな雰囲気になっていっていた。(俺の立場が変わったので、見えなかったものが見え始めていただけかもしれないが)不思議と社内の中で、「ある程度のお色気はね・・w」という、甘いニュアンスの文化が定着してきてからは、全スタッフの売り上げも伸びている傾向ではあった。そして売り上げが伸びてくると、今度は還元をしやすくなり、スタッフ同士の飲み会が設定されたり、時には売り上げが新記録を達成した時は、「寸志」なるものも配布された。その飲み会を設定したり、寸志を提案したり、とにかくスタッフが働きやすいようにと務めてきた俺の姿勢が、自分でいうのもなんだけど、女の子のスタッフから信頼を勝ち得る要因となっていった。すると女スタッフは、どこまでいっても女なんだと思う。同じデザインのスーツを着るにも、やはり目立ちたいのか、胸元を広げるデザインのブラウスを着用したり、ヒールの高い靴をはいたり、もう最初の頃の、パンツが見えてモジモジしてた。という雰囲気はまったくないのである。女同士で、その色気を競い合っているのであった。(キャバクラみたいな?)すると定着率もよくなり、女のスタッフは14名となり、すぐにやめていくスタッフも少なくなっていた。そしてこれも新記録、「今月からスタッフが定着したので 募集媒体には求人を載せません。」という状況にもなっていった。当時の俺はそれが現実であり、当事者だったのでその環境に異様とは思わなかったが、今思えば、日本人、ウクライナ人、ベトナム人、中国人、イギリス人、フィリピン人、、なんというか、まるで多国籍クラブのような人材が集まったものだとある意味する感心する。さすが新宿という人種の坩堝がなせる業だった。そしてその頃の俺も絶頂期で、会社では、インド人代表をはじめとして、末端の女性スタッフまでも、一定の信頼を勝ち取っているという事が実感できる時だった。そして現場の運営の隅々まで自分の権限で動かせるようになっていた俺は、この会社のポイントシステム(売り上げ=給与への還元)が、ただパソコン上でエクセルを使ってやっているだけの、杜撰なものである事を知ることになり、俺は個人的に気に入ったスタッフの売り上げを、実際には売ってないのに、売っているという風に見せかけ、不正に操作する事もやりはじめた。(これについては詳しく後で書きます)その操作方法は簡単だった。営業を通さない一般申し込み(電話とかではなく、自分で調べて申し込んでくるお客)の売り上げを、あたかも営業によって獲得した顧客かのように、数字を撃ち込むだけであり、その点の会計は組織が小さかったということと、できて間もなく、完全な経理システムがなかったことで、俺の手で簡単に動かせるのだった。なので、不正は不正ではあるけど、企業としては売り上げが上がっているので罪の意識は薄かった。それよりも、逆に、完全歩合制などというふざけたシステムをやっている企業から奪い取って、真面目に働いているスタッフを助けているんだ。という感覚でさえあった。その中の一つを紹介すると、ベトナム人(21)の女の子からの相談で、「3週間、、立て続けに売り上げがないんです。みんな売り上げを上げて盛り上がっているので、この場にいずらいです・・」と打ち明けられた時だった。俺は「じゃ、何かセールスに問題がないか知りたいので、まず営業トークの研修やろうか」というのが、そういった相談の時の返答だった。そのころ、俺は50代のオバハンから、もう研修の流れを暗記できるくらい受けてきたので、個人研修くらいは俺の権限で行う事ができるからだった。それに
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