不倫八人目 幸〇(庇〇の出現)パートⅣ
部屋のキーも貰った週の日曜日、愛の巣の気分に浸りたくて何の気無しにアパートへ行ってみた。ユキは仕事で不在である事は百も承知で、検証する気はまったくなかった。しかしながら、ここに書くのも辛い!昨年にも散々見せつけられてきた光景が、そこにはあった。飾ってあった二人の写真が見あたらない。アレ!アレ!・・・まさか!と思いながらもベットルームを覗いてみた。脇のゴミ箱には精液のべっとり付いたテッシュ、膣から漏れ出て来た男の精液とユキの物であろう陰毛も何本か混じっていた。洗面所には、私の歯ブラシは無くユキのと色違いのペアーの歯ブラシが2本伴湿り気を十分に残し仲良く並んでいた。男と朝までこの部屋で抱き合い眠ったのであろう。ペアーの歯ブラシは昨年から見ていたもので、私の別の形の歯ブラシは付け足しのような物だったのだ。テーブルには、ビニール袋に入れられた2本のビデオテープがあった。それを再生してみると、外国物の裏ビデオだった。昨晩、男と二人でこれを見ながらセックスしたのか?と腹立たしくなった。冷蔵庫の中には、焼酎のボトルが半分程残してしまってあった。この部屋でテーブルに座り、この焼酎を飲んでいるのだ。昨年同様に、男が来ている。数日後、ユキにそのボトルのことをさり気無く尋ねると「これ、体に良いんだって!少しずつ飲んでいるの!」とばかげた嘘を言った。そもそも、ユキはビールも少ししか飲めないし、私の目の前でその焼酎を飲んだ事ともないのに半分も減る訳もない。
兎に角、相手の男が誰なのかがわからない。去年の男と、まだ続いていたのか?それとも、また新しい男なのか?相手が判らないうちにユキを責めても白を切られるだけだ。ユキの方から復縁を迫り、ベッドで泣きながら謝ったことを考えれば凄いことをやってくれたものだ。あきれながらも、去年の私じゃないことを思い知らせてやる。ここは騒がず、じっくり調べてユキの出方を見ることにした。勝利の自信が、私に冷静さを与えてくれた。
2月14日(水)バレンタインの日、ユキがプレゼントの代わりに食事を奢ってくれた。その時、今の二人の色違いで不揃いの歯ブラシを捨てて、新しい形の違うペアーの歯ブラシを買う事。そして、今部屋にあるカレンダーを私が持ってきた会社の物と掛け替えることを要求した。ユキは、その意味が判っただろうか?一応怪訝そうな顔をしながらも承諾した。部屋のカレンダーが、昨年から続く男が持ってきたものだとすると困るだろう。その男に何て言おうか?と考えただろう。食事の帰り、歯ブラシを買い帰宅した。新しい二人のペアーの歯ブラシを洗面所に置き、古いユキの歯ブラシを帰る途中のゴミ箱に捨てた。また、掛けてあったふたつのカレンダーをユキの前で破き捨て新しい物に取り替えた。「嫉妬深いんだね!」と言うユキに対して「それだけ愛されていると言う事さ!」と言うと「アァー、そうか!」と言っていた。その夜は勝者の様な気分でユキの身体を弄びながら満足のいくセックスをした。当然、ユキはそんな私の気持ちも知らず、激しく燃え上がる様な喘ぎで喜び悶えていた。満足した私はグッスリ眠れた。翌朝も、寝起きにセックスした。一緒に通勤し、駅で別れる時「明日の休みは、実家に行くかもしれない。電話するから!」と言う事で別れた。
翌日、電話が来ないので会社から電話してみた。電話に出たユキは寝ぼけ声で「アァー御免、夕べ電話が来てお父さんが入院したらしいの。行って来るから、後で様子を留守電に入れとく・・・」「判った。気を付けてね。」と、少しも疑いを持たず電話を切った。昼頃、留守電に「今、お父さんはお姉さん達に連れられて病院へ点滴を打ちに行っています。今、一人です。昨日、旦那との話がこじれちゃって心がブルー!沈んでいます。誰かに愛されたいって感じ!確実な人に。今日と明日は、ここにいます。アパートには帰りません。」と入っていた。そもそもお父さんが入院したと言ったのに・・・・。旦那が・・・と今の男にも言っていると思うし、私にも旦那がと言っている。別居中の旦那は出汁に使われた訳だ。その時の私は、そんな事とは知らず「たった一人のお父さんだから大事にして下さい。何か俺に出来ることがあったら言って下さい。」と無力な自分に歯がゆさを感じながらも、少しでも励ましになればと留守電に入れた。男と旅行に行っている事など、つゆ知らず。結局、朝私が男との旅行に遅れそうなユキを起こしてあげた事になった。極楽トンボとは、私のことを言うのかもしれない。私からの留守電をどんな気持ちで聞いたのだろうか?
17日(土)20時過ぎ<ひょっとしたらお父さんの様態が良くなり、帰って来て居るかも知れない>と思い電話してみた。すると、ユキが出た。嬉しい気持ちを押し殺しながら「お父さん大丈夫?」と尋ねると「大丈夫!」と、ただそれだけ答えた。口数も少なく、私が入れた留守電に対するコメントも何もなかった。それは、昨年お母さんを亡くし今度はお父さんも倒れた。その寂しさからくるものだとその時は思った。後ろめたさから来るものだとは、少しも思いもしなかった。しかし、眠りにつく時、ユキの態度に微かな疑問が湧いてきた。翌日、その微かな疑問を解消する為、アパートへ行ってみた。特に男が泊まった形跡は無く<お父さんの病気は本当だったんだ!>と安心した。テーブルの上には、仙台銘菓の食べ終わったお菓子の包みと、冷蔵庫の中にはまだ食べていないのが1個保管されていた。始めて見る小さなバックの中には、7枚撮ったインッスタントカメラがあった。お菓子は、実家にあった物をもらって来たのだろう。カメラは、お父さんと一緒に最後と思い撮ったのだろう、危ないのかも知れないと思った。
翌月曜日に会った時、明るい顔をしていたので安心した。また、ベッドでは自分から上になり、キスして来た。私の乳首を舐め、肉棒も丹念に舐めまわしてくれた。ユキの方が積極的なセックスだった。激しい交尾が終わり、息も荒いまま横抱きしていると「何時もだったら男の方から私にくっついてくるのに、マコの場合は私の方からくっついて行ってしまう!」と言っていた。聞きもしないのに、新しいコートの事を「実家から持ってきた。お母さんが着ていたの!」と割と若作りの新しいコートの事を説明していた。後で考えると、これも真っ赤な嘘だろう!旅行のために買ったか、男に買って貰った物だろう。翌朝も何も知らず、SEXを楽しんだ。
その週の木曜日、肉棒を膣道にスライドさせながら「お前は誰のものだ?」「マコだけのものよ、全部・・・。愛している!」「離さないよ!」「何があっても?」と意味深な事を言った。終電に乗る為アパートを出る私に「本当は、帰したくないんだからね!」と可愛い事を言って見送ってくれた。その翌日の午後、真昼の情事を楽しんでユキは買い物に出掛けた。帰ってきたユキが、冷蔵庫に買って来た物をしまっていた。何気無しに横目で見た時、私に隠す様に<一番絞り>を、冷蔵庫の奥にしまった。昨年もその銘柄の空き缶を良く見掛けた。私は<スーパードライ>を飲んでいたし、この日も夕食にはスーパードライしか出てこなかった。その夜、ベッドで上になり「裏切られた気持ち判るか?まさか男がいるんじゃないだろうな?」「そんな事無い!」と目をそらしながら答えた。<まー、その内判るさ!今は、性欲を満たすためにセックスする。そう思う事にした。>何時もの様に、激しく抱き合った。クンニで絶頂し、抜き挿しの時も「イク~!」と言いながら悶えていた。抱擁の時「貴方が欲しい。結婚したい!」と涙ぐむユキに、この部屋に俺以外の男を何人も入れて抱かれる女なんかと結婚する気はないよとこの頃は思う様になっていた。
その週の25日(日)検証に行った。テーブルの上に、仙台近くの〇〇旅館のパンフレットがあった。仙台のお菓子とそのパンフレットの意味が繋がった。一番絞り等考えると、その男と旅行に行ったのではと思った。更に固定電話のリダイヤルを押すと、男が出た。男の携帯だろう、連絡を取っているという事だ。やはり16日は、仙台に行ったのでは?と思わざるを得なかった。更に家探しすると、1月4日に近くのカラオケのスタンプを押したカード、〇〇健康ランドの2枚の割引券も有った。それは、清算のとき人数分貰えるはずで、2人で行ったという事だ。正月も一人で寂しかった・・・これも嘘か?翌日も、ソファーでそ知らぬ態度抱擁していると「私が愛しい?貴方と結婚したい!」と涙ぐんだ。<今、他の男を部屋に入れ旅行まで行って俺を裏切っているのによく言えるもんだ!>まだ、男からリダイアルの件を聞いていない様だ。男もユキが日曜日は働いている事は知っているだろう。ユキの居ない部屋から無言電話が来た事を疑問に思っているはずだ。>他の男に抱かれているのが判っていても、良い女だから抱く。涙ぐんでいるユキを、抱きかかえてベッドへ連れて行き、激しいSEXをした。また、27日(火)夜電話した時、会話の途中「責任とれよ!」と高圧的に言った。<リダイヤルの件で男に何か言われたのか?>と思い、面白くなったと思った。後日、その理由が妊娠の兆候がきたからだと判った。
ユキに生理が来なくて、イライラし始めた事で亀裂が生じ始めた。29日(木)アパートに行くと「今日はエッチしない!」と口を堅く閉ざしキスをも受け入れなかったが、愛撫に耐え切れず悶え始めた。ユキは我慢できず、激しいSEXへとのめり込んだ。オマンコをテッシュで拭きながら「出来ているかもね?」とポツリと言った。私はわざと「危険日は、お前が実家に帰っている頃さ!」と言った。普段なら<責任取ってよ!とか、他人事じゃないのよ!>と言って激しく攻撃してくるはずのユキだが、反応が何もなかった。いや、出来ない状況があったのだ。翌朝の3月1日(金)もSEXし、夕方来る事を告げてアパートを後にした。夕方行くと、休みのユキは外出していて居なかった。帰ってきたユキは、私を見るなり「外で、セックスしてきたとでも思っているんでしょ!」と冷たい視線と言葉を投げ付けてきた。自分に後ろめたい気分があるときは、相手に言われる前に自分からそれを否定する癖がユキにはあった。食事の準備をしながら「今日はエッチなし!」と怒っていた。怒る資格はないはずだ、面白いと思いながら時間が過ぎるのを待った。何の会話もなく食事を済ませ、面白くもないテレビをただ見ていた。ユキをチラ見しながら<お前は、いったい何を考え、何をしようとしているんだ?再三にわたって裏切られている俺の気持ちがわかるか?誤魔化そうとしてもそうはいかないぞ!>と口まで出かかったがじっと我慢した。この重たく冷たい空気の中に居ても仕方ないので、22時頃「帰るよ!」と立ち上がった。間髪入れずに「何よ!セックスがないと居られないの?・・さっさと帰りな!」とクッションを投げ付けられた。庇〇との関係もギクシャクしてきたのか、面白い。
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