日曜日、急に鈴木さんとデート。
この町より大きい隣町で、待ち合わせ。
街中で見る鈴木さんは、いつもと違い若く見える。
それを言うと「旦那さんと 逢うからですよ」と顔いっぱいに笑いが拡がっている。
最近できたショッピングセンターに入る。
「鈴木さんに合う 服が有るかなぁ」
「なんか ここは若い人向けみたいですね」
いつの間にか鈴木さんは私の腕に自分の腕を絡ませている。
それが気にならない。
色々な店に入り、やはり若い人向けの物が多く、すぐに出てくる始末。
そんな中で鈴木さんが選んだものがあった。
パジャマ。
鈴木さんは可愛いと言うが、私としては花柄のそれはどうも。
それを買い「パジャマを買ったなら 下着は?」と言って下着も選ばせる。
さすがに一緒には入れず、鈴木さんが一人で買ってきた。
フードコートで、お昼を食べ自然とラブホテル街へ。
その一角は、左右に5~6軒並んでいる。
二人とも驚いたのか、顔を見合わせた。
そんな中で、色々なカップルが別々のホテルに入って行く。
私達もその中の一軒に、洒落た名前のホテルに入った。
6回の最上階の一番広い部屋。
部屋に入るなり「きれいーーー」と鈴木さんは一言、真正面に見えるベットへ駆け込んだ。
鈴木さんはベットの上で、右に左に回転させている。
そんな子供みたいな仕草を見ながら、ポットに湯を沸かし、浴槽に湯を張る。
浴室から出て、ベットへいくと「旦那さん このベット フカフカです」「ここへ来て 寝てみて」。
私も鈴木さんの横に体を伸ばす。
本当にフカフカだ、フカフカ過ぎる、あの時大丈夫だろうかと心配がよぎる。
鈴木さんは横になった私の上に上半身を乗せ、口を寄せキスをねだってくる。
チュッ
「嘉代子 好きだよー」
「ええ 旦那さん 私の名前覚えていてくれたの
うれしいーー」
キスを忘れて、鈴木さんが顔を私の顔に押し付けてくる。
「うーん うーん うれしいーーー」
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