佐賀県唐津市厳木(きゅうらぎ)町で20日、厳木小広川分校5年の家原毅
(つよし)君(11)がひき逃げされ、別の場所に重傷のまま放置された事
件で、県警は24日午後9時前、指名手配していた同市船宮町、土木作業員
坂口三之治(さのじ)容疑者(53)を道交法違反(ひき逃げ)業務上過失
傷害の疑いで逮捕した。
坂口容疑者は、容疑を認めているという。
坂口容疑者は、事故翌日の21日、県警白バイ隊員から職務質問を受けた
が、白バイ隊員がその場を離れたスキに逃走していた。坂口容疑者は自らの
長男が池に落ちる事故で失っており、県警は、なぜ毅君を連れ去り、置き去
りにしたのか、殺人未遂容疑での立件も視野に入れ動機や経緯を追及する。
調べによると、坂口容疑者は20日午後5時過ぎ、厳木町星領の県道三差
路をダンプカー(2トン)で走行中、自転車の毅君をはね、約1・5キロ離
れた林道に置き去りにした疑い。
24日午後8時半ごろ、県警捜査員の携帯電話に、坂口容疑者の雇用主か
ら「今、坂口と一緒に唐津市浜玉町大江の国道にいる」と通報があった。こ
れを受け、捜査員が急行、雇用主と一緒にいた坂口容疑者を逮捕した。
坂口容疑者を乗せた県警のワゴン車は、24日午後9時15分ごろ、唐津
署に到着した。両脇を捜査員に抱きかかえられ、車を降りた坂口容疑者は、
逃走した時と同じ作業着と黒い長靴姿。全身、泥だらけで、疲れ切ったよう
に、足元もおぼつかない様子だった。報道陣のカメラの放列の中、うつむい
たまま、署内の階段を上がって取調室へ向かった。
坂口容疑者は21日、同市浜玉町のビニールハウス解体現場で作業中、近
くに止めていた前部が破損した青色のダンプを不審に思った県警の白バイ隊
員から職務質問を受けた。応援を呼ぶため、白バイ隊員がその場を離れたス
キに逃走していた。
県警はこのダンプの左前部のウインカー破損部分と事故現場に落ちていた
破片が一致したことなどから、このダンプが毅君をはねた車と特定。ふだん
から乗っていた坂口容疑者を23日に指名手配していた。
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