俺も昔、金と引き換えに最初の妻を弄ばれて別れた。
脱サラの資金を借りた男に妻に目をつけられ、たった一年の夫婦生活のうち半
分は地獄だった。
店はただのバーだったが、男が毎日のように商売女を同伴した堅気でない客を
連れて来たせいで、すぐに店は回らなくなった。
すると男は最初からそれが目的だったように、妻を店に出して勺をさせろと言
い出し、首を吊るか妻にホステスの真似をさせるかの二択を突きつけてきた。
それから先のことは苦しくて全部はとても書けない。
男は同伴の商売女と同じように妻の肩を抱き、足に触りながら酒をつがせ、酔
うと服の中に手を入れて唇を吸った。
毎日殺してやりたいと思っていた。
毎日飲まずには正気を保っていられなかった。
ホテルで抱かれるようになると妻も男に甘えるようになり、体を触られて男に
舌を絡ませたり、酔って男の股間を撫でたりするようになって、俺は男だけで
なく毎晩妻のことも呪うようになった。
そんな状態でも二人きりになると妻は俺のこともセックスに誘い、俺もそれに
応じていた。
その頃の俺は、屈辱とか悲しみを通り越した抜け殻のようなものだったと思
う。
心の中では俺を殺したいほど憎んでいるはずなのに、妻は最後まで俺を責めな
かった。
それが俺にとって一番つらい罰だと知っていたのかも知れない。
男は妻と俺の人生を金で買い取り、俺は妻に男の妾になる慰謝料で借金を帳消
しにすると言われ離婚届を渡された。
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