コロナが蔓延し毎日全国で感染者が増して行く中で仕事が激免し美沙子のパート先も従業員の自宅待機が始まりました。
そんな時あの老人に出会い妻をモデルにの依頼に飛びついたのでした。
2時間5千、ヌードなら1万円、この時世に思わぬ収入に喜んでいたのですが。
美沙子と男性の絡みを描きたいとの老人の申し出を断ってしまったのです。
それから数か月後、画が仕上がったので二人で見に来なさいの誘いを受け美沙子と出向いたのです。
半年ぶりのお宅訪問でした。
奥さんも笑顔で歓迎してくれ和やかな雰囲気の中、美沙子を描いた画を見せて貰いました。
流石に画家さんです美沙子とは思えぬ美女に仕上がっていたのです。
いいですね流石ですな先生と言うと奥さんが大笑いするのです。
でも売れないんですよ主人の画。
じゃどうやって生活を。
親類よこの人のお友達に買って頂くの無理言って。
画廊とかには置かないのですか。
置いてくれませんよ名ばかりの画家ですから、じっさい名前知ってる人なんかいないんですよ。
オイそこままで言うなと高橋さんが奥さんを窘めるのです。
でも仲の良いご夫婦に見えるんです。
するとこれはあながたに差し上げますと言うのです。
いいんですか頂いても?
記念に持っていなさい、困った時は売りなさいと言うと奥さんがまた大笑いするのです。
コラ失礼だぞと高橋さんが。
でも本当なんですよ売れた試しないんですから、今は子供達とこの人のお兄さんが会社経営してて援助してくてるんですよ。
だから毎日あそこで画を画いてるんですね。
まあそう言う事だね俺は幸せ者だよと言いながら大笑いするのです。
美沙子も少し好印象に変わって行ったのです。
それから思わぬ方向へと突き進みます。
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