露天風呂の湯舟でそんな話をしていた時、入口から女の奇声が聞こえてきて、誰から入ってくるのが分かった。
入ってきたのは妻たちにガーターベルトをプレゼントしたというクラブのママと、ふたりの男で、ひとりは幹部の男でもうひとりはよくわからなかった。
『お疲れ様です』
『ぉっ、おまえらも来てたのか』
幹部に挨拶をしながら、私はこの時初めてここが混浴だという事を知り、慌てて前を隠し、なるべくそのママの方を見ない様に気を遣った。
私は一秒でも早くここから出たいと、元ホステスの旦那を見たが、旦那は普通に堂々としていて、やっぱりすごい根性の入った人だなっと関心した。
『〇〇ちゃんの旦那さんよね?』
『ぁっ、はぃ、いつもすみません…』
『ぃいぇぇ、若くて可愛い奥さんじゃない、心配よね』
『ぃえ、そんな…』
クラブのママが突然私に話掛けてきて、ドギマギしながら私はそれに応えました。
ママが心配よねと私に言ったとき、横にいた幹部ともうひとりの男が、顔を見合わせてニヤついたのが少し気になりましたが、ママと会話する時にどうしてもママの体が目に入ってしまい、会話中私の気持ちは動転していました。
目鼻立ちが調い上品な感じのママは、私と同じ30代位でしたが、贅肉のない均整のとれた体で、声を掛けられて思わずママの方を見た時、先が上を向いた張りのある胸が目に飛び込み、その瞬間から私は気が動転して返事するのがやっとでした。
ママは全く恥ずかしがる様子もなく、持ってるタオルで体を隠そうともしませんでした。
しばらくして入口付近がまた再び騒がしくなって、今度はさっきよりも大人数の男女がぞろぞろと入ってきました。
一瞬沸いた私の不吉な予感が当たり、その男女の中には妻の姿がありました。
元ホステスの女性はかなり酔っ払った様子で、一緒に入ってきた幹部連中に体を支えられる様にして入ってきて、元ホステスの全裸の腰に廻されていた幹部連中の手に、元ヤクザの旦那がキレるのではと、私は恐る恐る旦那の表情を窺いました。
しかし旦那は、それを普通に見ながら全く怒る様子もなく、普通に涼しい顔でママと別の会話をしていました。
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