夫の独白 その一
初めて、自分の異常な性癖に気づいたのは、結婚して十年を過ぎたころでした。
その頃、我が家でも始めてパソコンを購入し、インターネットが開通。
世間一般の中年親父の例に漏れず、架空請求にびくつきながらアダルトサイトを閲覧するうちに、目に飛び込んできたのが、スワッピングサイトでした。
おそらく、潜在的にそういった欲求はあったのでしょう。
目にした瞬間から、時間を忘れて類似のサイトを検索していました。
そして、世間には同好の士が思ったより数多くいること。ネットを介すれば都市部にしかないハプニングバーや、スワッピングパーティーのようなものを経なくても、スワッピング愛好家の出会いの機会があることを知ったのです。
その頃には、私の中の「妻が他人棒で貫かれ、乱れる姿を見たい」という欲求は、押さえ切れないものになっていました。
ここで、私たち夫婦のお話をしたいと思います。
私は42歳。大学卒業後、地方都市の大手自動車メーカーに勤続二十年の、どこにでもいるサラリーマンです。身長は175センチ、体重は75キロ、中肉中背でとりたてて特徴のない外見、顔立ちこれまた世間並みで、誰それのタレントに似てると言われたこともありません。妻との出会いは大学時代のテニスサークル。先輩後輩の付き合いからの恋愛結婚で、特別なロマンスがあったわけでもありません。その妻は年齢が私の一つ下で身長160センチ、体重ははっきり聞いたことがないのでわかりませんが、たぶん50キロくらいでしょうか。近所の介護の会社に事務のパートで勤めています。学生の頃は黒髪のロングのストレートヘアでしたが、結婚してからは短くして肩の下くらいのセミロングを束ねていることが多くなりました。年齢を考えればスタイルはいいほうだと思います。子供がいないせいか、Cカップの胸はお椀型を保っていますし、ウエストのくびれから腰にかけてのラインもなかなかのものだと思います。フィットネスジムのプールに行くとワンピースの水着でも周りの男性達が振り向きました。私はそれを横目で眺めるのがひそかな楽しみでした。
夫婦生活は、月に一度あればいい方でしょうか。多いのか少ないのかはわかりませんが、結婚十年目を過ぎたあたりから、目に見えて回数は減りました。とりたてて何か原因があったわけではありません。自然とそうなりました。私も人並みに浮気をしたことはありますが、少なくともそれが原因ではないと思います。むしろ外に彼女がいるときのほうが回数は多いのではないでしょうか。今でも二人で食事や旅行に出かけたりもしますし、夫婦仲は決して悪くはないほうだと思います。
世のスワッピング愛好家の多くが良好な夫婦関係を築いていると耳にしたことがありますが、私たちについてもそれは当てはまると考えていました。
しかし、妄想に飽き足らなくなり、いざ実行に移そうとなると、どうしても妻の承諾を得なければなりません。それが最初にして最大の障壁であることは、ネットで読んだ数多のスワッピング体験談を通して知っていました。
そこで一計を案じた私は、彼女にあるお願いをすることにしたのです。
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