夫の独白 その五
スワッピングの日時も決まり、後は細かい段取りを決めるだけとなりました。
待ち合わせ場所は、市内のシティホテルのツインルームにしました。当然、人目を避けなければなりませんので、地下の駐車場からエレベーターに乗り込めホテルです。
お互い初めてのスワッピングなので、プレイの流れはある程度綿密に打ち合わせました。
私はどうしても先方のカップルがセックスしているところを見たかったので、最初先方カップルが部屋に入りセックスを始めた後、私達が入室して切りのいいところで交換する流れに決めました。
彼女は、まだ戸惑いがあるようでしたが、ここまできたら引き返すわけにはいきません。
決行日が近づくにつれ、緊張感が増して、次第に仕事も手につかなくなっていました。
前日の夜になると、夕食も喉を通らないほどです。
それは妻も同じようで、会話は一言もないのですが、私には揺れ動く彼女の気持ちが手に取るようにわかりました。
眠りに着く前、隣のベッドの妻の背中に向かって囁きました。
「雪江、愛してるよ」
彼女は一瞬、肩を震わせた後、振り向かずに答えました。
「急になに言ってるのよ、あなた」
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