「こんなとこじゃ、雰囲気もなにもないから。やっぱり部屋が一番よ」
やはり機嫌は悪そうだった。
ズボンをはき、車を出そうとした瞬間だった。
「近くにコンビニとかあるかな?」
妻が聞いてきた。
「山降りた国道まで行けばあるよ」
「え~?あそこまで?途中公園とかなんかないかな?」
「ないよ、確か。どうした?」
妻は言いずらそうに、もじもじしながら言った。
「……おしっこ……」
「下まで我慢できない?」
「結構あったよね?わかんない」
「下りだから、くるときよりは早いけど」
「我慢できないかも。ここでしてくからお願い。見張って」
妻は助手席から降りて、車の前へ回った。
助手席のドア、運転席のドアも明けて、妻を隠すようにして、俺も車を降りた。
シュワワ~
草むらに黄金のしぶきが、初秋の太陽にキラキラ光った。
妻のお尻からも黄金のしぶきは滴った。
俺は妻の背後に立っていたのを、前に回った。
「いや~、ちょっと見ないでよ~」
体を横に向けようとした妻。
シュワワ~
まだ出続ける黄金水。
初めて見た女性の放尿。
チョロッ、チョロッ
最後の一滴まで出し切っていた。
「ごめん。車からまたティッシュとって」
俺はティッシュを四、五枚取り、妻に手渡した。
「んもぅ、見張ってるだけで良かったのに。バカ」
そう言って黄金水に濡れたティッシュを俺に投げつけた。
そそくさと下着とスカートを直す妻。
俺はそれを拾い、車内のゴミ箱にすてた。
おそらく、カーセックスで刺激を受け、おしっこが我慢できなくなったのか。
下の国道に出て、ローソンに入るように言う妻。
「また出るの?」
ぷんと頬を膨らませた妻。
「違います」
そう言ってゴミ箱を持って車外に出て、入口にあったゴミ箱に、先ほど使用したティッシュをポイポイすてていた。
車に戻った妻。
「中年オヤジの液と、おばさんの液のティッシュ捨てて悪いけど。あ~中の女の子、若いな~。汚いゴミ捨てたお詫びに、なんか買ってこよう」
そう言って妻は、また車から降りた。
缶コーヒー二本買ってきた妻。
機嫌悪そうにしていた妻も、夕飯の支度のため、帰り道に寄ったスーパーでの買い物中には、機嫌も直っていた。
二人で晩酌をしていた最中にまた言われた。
「ほんと、今日みたいなのは絶対なしね?一回経験できたんだからもういいでしょ?」
妻のノリの悪さを見れば、もういいやと思っていた俺。
「うん、悪かった」
妻は笑顔で頷いてくれた。
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