グッコグッコ。
「イク、イク」
小さな声と共に、小刻みに体を震わせた。
「きてぇ~!」
中がグリッと急にきつくなった。
「出すよ」
「きて!きて!」
グゴグゴグゴ。
ドスン!
隣のボックス席のソファーにまで、ずれていた。
「い、いくぅ!」
静かな店に、響きわたった声。
俺は命一杯、中に解き放った。
「あぁ!きてる~!あぁ」
最後の一滴でも逃すまいみたいに、中はグリグリと性器は性器を締め上げた。
しばらく抱き合ったままにしていた。
俺の体に巻きついていた腕の力が弱まった。
「やっちゃったな~。しかもお店で」
俺は顔を見た。
涙が目尻の小じわからポロリと落ちていた。
「後悔してる?」
「ううん。してない。でももうお店は終わりだな。そう思うとなんかね」
俺は体を起こし、離れた。
相変わらずダラリとソファーに横たわったまま、性器からは白い俺の液がドロ、またドロっと出てきて、ソファーを滑るように、床にポタリと落ちた。
気だるそうに体を起こすと、さらに中から白い液が垂れてきて、またソファーを滑るように落ちた。
「カウンターの裏、ティッシュあるよ」
そう言われ見てみると、端っこにあった。
俺は自ら性器を拭きながら、ティッシュを手渡す。
股間にティッシュをあてがい、そしてソファーを拭き、床は濡れたタオルで拭いた。
着衣を直し、再びカウンターに並んで座った。
「ビール、すっかりぬるくなったね」
そういって、瓶に残ったビールと、グラスに残ったビールを流しに捨てた。
そして新たにビールを取り出し、グラスに注ぐ。
「店は終わり、でも二人は始まりのかんぱ~い」
カチン、グラスを合わせた。
それから三カ月後、店の賃貸契約が切れる少し前に、閉店お世話になりましたパーティーが行われた。
二週にまたがって行われ、俺は両方に出た。
ボトルを入れてた常連客がまた人を連れてくる。
かなり賑わった。
「ママ、店辞めてどうすんの~」
散々聞かれていた。
もちろん俺のことは秘密、それにまだ付き合いだしたばかりでこの先は不明。
客の追求をうまく交わしながら、少し寂しそうだった。
俺は店を出た。
パーティーが終わる時間に店に戻った。
涙ぐみながら、後片付けをしていた。
「こんなたくさんの人に支えられていたんだね」
そう言いながら、片付けをしていて、俺も手伝った。
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