携帯を切ったあと裕美子から2度3度と着信が続きましたが出ずに電源を切ってしまいました
家に着いてだんだん冷静になってきて数度裕美子の携帯に連絡をしましたが繋がりませんでした
今ごろ裕美子はあの男性にホテルで抱かれているのかとあれこれ妄想している自分がいました
私の短気が招いた結果とは言え取り返しのつかない状況を引き起こした私は後悔しました
私がもう少し裕美子自身を信用して大きな気持ちで裕美子を見守ることができればきっとこんな事にはならなかったと
考えても考えても仕方無いことはわかっているものの出来ればこうなる前に戻りたいと
ヘンな考えでバーに行かずに素直にラブホに行っていればよかったと後悔しました
自分で何をしているのかもわからないほどで気が付くと寝室へと来ていました
裕美子の枕には裕美子の香りがほのかに残っていました
なぜかその微かに残る裕美子の香りが私を落ち着かせ懐かしく感じさせました
眠れない夜を過ごし裕美子が帰ってきたのは朝の8時ごろでした
お互い気まずい雰囲気で目を合わせられなかったから裕美子は簡単な朝食を作って寝てしまいました
朝帰りした裕美子に聞く勇気がありませんでした
子供でも居れば良かったのですが夫婦2人だけだと話す切欠もなく1週間近く会話がありませんでした
その1週間は裕美子と2人の時間が苦痛だったので本屋や喫茶店で時間を潰して帰っていました
いつものように帰りが遅くなった週末にテーブルに裕美子からの置手紙がありました
(あのときの男性と食事にいきます)と短い文章で
一度肌を合わせた男女がそれだけで終わらないことは誰でもわかります
シャワーを浴びてビールを飲んでいると裕美子からメールが
(今日は帰りません)
短くて簡潔な内容ですが私にとってこの世の終わりでした
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