禁断の喜びのたぐいに手を出した報いを今しみじみと思い知らされてます。
紅といっても頬紅にまで目がいくわけじゃありませんが、少し濃い目に紅を
塗った唇を見るたびに即、それが下の唇を連想させるもんですから、その度
オツムがくらくらする想いに駆られちゃうんです。仕事だろうと、関係なく
街を歩いてるときだろうが、押しよせてくる妄想にボクは苦しんでいます。
とはいえ、ベースに楽しさあっての苦しみ、当然ですよネ、ハハハ。
とっても古い歌謡曲に「紅屋の娘」というのがあります。昭和初期だから
知りませんよね。銀座に紅を売る店があったらしい。口紅があったかまで、
ボクも知りませんが、歌われているのは頬紅の方です。まだ高価だったのか
容器ごと買うような代物じゃなく、客は自前の湯飲みか何かを持っていって
そこに塗ってもらうんですね。そいつを少しずつ顔に塗るってわけです。
主人の方も容器を棚に置いとくんじゃなく、着物のたもとに入れてお客を
待ってるんじゃないかと思います。
「紅屋の娘」 野口雨情作詞
紅屋で娘の 云ふことにゃ(サノ) 云ふことにゃ
春のお月様 薄曇り(トサイサイ) 薄曇り。
お顔に薄紅 つけたとさ(サノ)つけたとさ
私も薄紅 つけよかな(トサイサイ) つけよかな。
今宵もお月様 空の上(サノ) 空の上
一はけさらりと 染めたとさ(トサイサイ) 染めたとさ。
私も一はけ 染めるから(サノ) 染めるから
たもとの薄紅 下さいな(トサイサイ) 下さいな。
頬紅まで口にしたもので、つい脇道しちゃいまああ。今晩もいいシロモノに
当りつかれますように、と祈念しております。報告、書いてね。
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