ゆかりさんレスがないので、代わりの雑談で今宵はお茶を濁しておきます。
今回のテーマは体表解剖学です。これ、決してカビの生えたむかしの講義の
受け売りなんかじゃありませんよ。ごく新しい概念ですが、考えてみますと
こういう教え方が昔からもっと真剣に追及されるべきでしたね。診察室では
患者さんの身体を見たりさわったりしながら、頭の中では「この皮膚の下の
臓器の実際がどうなっているかな」と思ってるわけですよね。
で、ボクは全身について喋る気なんぞ毛頭ありません。ゆかりさんが興味
もって読んでくれるだろうアノ部分について、だけですよネ、もちろん。
へそに触って、ずーっと手を下げていくと、整えてある(だろう)へアに
さわりますね。そこを強い目に押すと骨盤の前の方をガードして横の方向に
走っている骨にふれます。恥骨といいますね。むかしから洋の東西を問わず
この部分を不特定多数の人にさらすのは恥ずかしいこと、という感覚があり
こういう名前になったわけです。
道草ですが、こういう解剖学用語って大部分、明治はじめの医学者たちが
外国語を翻訳する形でひねりだしたものです。苦労したことと思われます。
この恥骨、骨盤の前の方を受け持っています。しかも一本の骨じゃなくて
左右から伸びてきた二つの恥骨が真ん中で癒合=結合して見かけ上、一本の
骨が左右の橋渡しをしているような格好を見せています。ただしX線写真で
みると、いかにも真ん中で割れてるかのように見えるんですよ。
外側からさわって分るのは真ん中の「恥骨結合」だけですが、もうちょい
皮膚の下ではひろがっていまして、横方向は(骨盤の側面を受け持ってる)
腸(ちょう)骨にくっついてまして、下方は坐骨に結合しています。
この坐骨との結合部分を恥骨下枝(ちこつかし)と呼びます。この部分こそ
男のチンポがネを生やしている場所なんです。元々は、このチンポと相同の
関係にある女性のクリトリスを後ろ側までたどると、ここに結合してまして
女性へのコースをたどらなかった男どもの場合も同じように付いています。
まァ、考えるとどこかに根っこをしっかり持ってなけりゃ日毎夜毎の激務に
耐え切れないはずですよね、ウフフ。
今宵はここまで。明晩はクマちゃんです、エヘヘ。
※元投稿はこちら >>