やや特殊ですので、字の使われ方について説明を加えます。「下」という字
ですが、医学ではしばしば「内側の」という意味で使われるんです。普通は
「顕微鏡下の手術」という風に「した」という意味で使われるので、そうした
説明を加えないとゴッチャになると思いました。
脳をおおう膜組織でいいますと、頭蓋骨の内側に3枚の膜が続いてます。
硬膜、クモ膜、軟膜、の順になります。硬膜の内側で、次のクモ膜との間は
ほとんど密着しているんですが、出血があって、この隙間に血液がたまると
「硬膜の内側にある」という意味で、『硬膜下血腫』と呼ばれます。
次のクモ膜と、さらに内側の脳軟膜との間隙はもう少し空いていまして、
両者の空間に小柱という線維の束が無数に伸びて、クモ膜と軟膜をつないで
います。この空間は肉眼で見ても明らかで、クモ膜下腔と呼ばれています。
このように「下」なる漢字が、しばしば「内側の」の意味で使われますので
注意しておくべきでした。遅れまして、どうも。ペコリ。
順序が反対でしたが、クモ膜の名は、小柱の入り組んだ様子がクモの網を
思わせることに由来してます。クモ膜下腔は脳脊髄液で満たされています。
面倒になったでしょう?いったんはここまで。次は脳脊髄液についてもう
少し考えてみますね。
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