『気の合う同士』第1章(つづき)です:
わずかに身体をわななかせて、ジェインはベッドに座り込んだ。彼の頭を
つかんで前に引っ張りながら、そのまま後ろ向きに倒れて足を開く。親指で
そのくちびるを開きながら彼は、両脚の間の毛を揃えてあるのに気づいた。
そして彼の舌が片方ずつを舐めあげて、秘部の柔肉は舌下にとろけた。今や
もう彼女はすっかり濡れそぼってきていた。
「君って素晴らしい味がするよ。匂いもとってもいいねえ。香水と一緒に
なってね、どっちもだ。」彼はかすれ声で囁いた。
「ああ、それ、とっても素敵」Janeも囁き返す。指がその中に滑り込む。
「ああ。」ハッと息を吸い込んで、歓喜のため息がそれに続いた。そう、
彼の指が秘部の潤んだ温もりに浸り込み、ひなさきの根元まで探ったのだ。
外側の拇指と、秘所の奥から雛尖の根元をマッサージする指とで、挟み込む
かのように彼は、彼女のひなさきを攻めた。
「ああ、わたしのg....」彼女の囁き声はかすれていた。
ひなさきを舐め回しては攻め下りる、というのがしつこく繰り返されて、
ついに彼の舌先は花園を守っていたひだを下がりきって、いまや肛門周囲で
円を描いていた。Janeは彼の頭髪に手を伸ばし、少しじっと抱えていたが、
続いて一緒にベッドに上がるようにと催促した。
※訳者註:「奥から雛尖の根元をマッサージする」の意味、分りますか?
朝っぱらからですが、性医学講座です:常識ではクリットは先っぽの小さい
出っ張りのことと思われてるようですが、ずっと深い構造を持っています。
目に付く小さな雛尖は解剖学では「陰核亀頭」とされ、クリトリス=陰核は
ごく一部なんです。ゆうべのレスの続きみたいになりますが、陰核亀頭とは
陰茎亀頭と相同です。そのままなら陰核亀頭になるだろう、この原器が男性
ホルモンを浴びることにより、陰茎亀頭に変化していきます。
相同については中学校の理科テキストにあります。発生原器が一緒で発達
してから異なる機能を発揮する場合です。相似は、発生原器が異なるけれど
似たような機能をはたす場合です。鳥の羽根とコウモリの指の間の皮膚など
が、その例ですね。相同も相似も雌雄だけでなく、異種間でも使われます。
男とはいえ胎児のちっぽけに見えるだろう(しかも出来たての)睾丸から
分泌される微量のホルモンでそんなドラマが起こるなんて凄いことですね。
そう思いながら目の前のご主人の睾丸、今度つくづく眺めてやって下さい。
ぐっと愛しくなって、心から愛撫したくなりますとも、フフフ。
ついでに挙げると、睾丸を包む袋を陰嚢といいますが、これと大陰唇とが
相同です。真ん中に縫い目が残っているでしょう?これが元々ワレメチャン
だった証拠の一つです。男でもちゃんと裂け目があったんです。(中絶された
胎児からの)標本で胎齢9週あたりが男女差の現れ始めであるのが分ります。
出産近くになって睾丸下降が起こって、陰嚢の中におさまります。
肝心の陰茎に戻って、これって亀頭だけに留まらぬ大きな構造物ですね。
じゃサオの部分はどっから来たんだ、って疑問が出てくるでしょう?いくら
男性ホルモンが魔術的でも無から有を生み出すなんて出来っこありません。
ちゃんとモトがあるんです。そして女性の身体にも相同組織が残ってます。
女性の身体に残ってる、ただし隠れて見えない全体が「陰核」なんです。
亀頭部分だけは太いですが、後ろに続く部分はいくぶん細くなり、亀頭から
皮下に隠れてすぐ左右に分かれます。大陰唇の中をずーっと後方まで走って
(この部分が陰核脚いんかくきゃく、と呼ばれます)最後は恥骨下枝(かし)
に付着しています。恥骨はご存知ですね。毛の生えてる下に左右をつないで
骨盤内の臓器を保護する骨です。この骨は渡り橋のような一本の骨でなく、
左右からのが真ん中でくっついてるので恥骨結合と呼ばれます。
男性のペニスに戻って、亀頭の構造はまあいいですよネ。とにかく敏感と
いえば敏感ですが、あまり敏感すぎても早過ぎちゃうから困ります。かなり
馴れで変りますから、中学生ぐらいから皮をむく習慣をつけさせます。包皮
(ほうひ)といいます。竿の部分、内部には三本のスポンジ=海綿体が走って
います。上の二本は成人女性の陰核脚と相同です。下にもう一本やや細めの
海綿体が走ってまして、この中を尿道が通ります。陰核脚は最後方で恥骨に
付着します。骨に固定するまでの手間がなぜ必要か、成書には見当たらない
のですが、恐らくがしがし突っつくような酷使に耐えるためだと思います。
陰茎海綿体が尿道保護のために必要なことは理解できますね。でも女性も
これと相同の器官を持っていることまではご存じなかったでしょう?ええ、
実は女性にも尿道海綿体があるんです。膀胱から尿道口までわずか数センチ
ですが、この間も尿道海綿体から保護されてるんです。少し考えてみると、
これも納得できると思います。男性性器が酷使されるように、女性の身体も
すごい酷使に耐えてるんです。性器そのものじゃないといいつつ尿道だって
(前側の)膣壁に隣接して走っています。乱暴な(?)圧力を受けるに決まって
いますよネ。男性よりぐっと薄くなりますが、スポンジで包装されてます。
そして尿道海綿体の下方が陰核脚に密着しています。
本文に戻って、だからガレスの「奥から雛尖の根元をマッサージする指」
からの刺激は少し離れたジェインのクリットに利いてくる、という仕掛けが
成り立つ、という説明でした。ああ、疲れた、でしょうね。ご苦労様。兄ぃ
ぶってどえらく高級な医学講座をやっちゃいました。おそらく並みの医者も
ここまでは知らないと思いますよ、ウフフ。
※元投稿はこちら >>