スーパーか魚屋さんでお魚さんを買って見ましょう。っても切り身じゃダメ
ですよ。丸ごとのをよく見ると、いろんなパーツが見えます。目も鼻だって
ありますが、クビがありません。まあ実生活では、「アタマを落とす」って
代わりに「クビを落とす」って言ったりもするでしょうが、正式に首らしく
なるのは上陸以降のことですね。クビの代わりというか、後にクビのできる
場所にエラがあります。前置きが長すぎるね、ゴメン。
次回には鼻の話に絞って始めます:
「そんなのいいさ。ねね、珈琲一杯ぐらいの時間ない?」うまくいけば、と
期待しつつ尋ねてみる。昨年の夏、近所同士のブロックパーティーを持って
このかた、私はこの佳人とまともに会話する機会がなかった。
「いいわよ。あなたの方でお急ぎでなけりゃね」と彼女が答える。なんだか
色目っぽかったようにも思えたが、おそらく想像力のなせる業だったろう。
その眼差しに見入ってしまい、ほんの一分前にあれほどあたふたしていた、
その理由をけろっと私は忘れていた。
「あそこの軽食堂に座りましょうよ」と、こちらから言い出した。
邪魔にならない所にカートを置いて、代金を払って、二つのカップに注ぎ
私たちは奥の壁に近い小さなテーブルに落ち着いた。テーブルが小さくて、
両側から椅子に腰掛けてみると、膝同士がこすれあう。なるべく後ろに、と
さがろうとしてみたが、彼女は間近で快適なようだった。
二人とも一週間の仕事が終わってホッとうれしい気分だから、そんな話に
なった。彼女が地元の自動車販売店で働いているのは、私も承知している。
そこでヘレンは顧客のローンや保証の業務などに携わっている。お決まりの
スケジュールに縛られることもなく、休日には雑用の遅れを取り戻したり、
映画や読書でくつろぐのを楽しみにしてる、といった話を彼女はしてきた。
母親として聡明な娘ジェニーを育ててもいる。ジェニーが私の娘メアリーと
同じハイスクールの最上級生というのも知っている。
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