マジ??姉弟でハプバーとか狂ってる…w
予想外の姉の決断にひるむ俺。
だが言い出しっぺだけに、ここで引き下がるわけにもいかず
「お、おおっ!」と快諾する風を装った。
しかし店の前まで来たところで全てを狂わす事態が起きた。
なんと閉店してるではないか。
ネットで調べてみたら、どうやらつい最近ガサが入ったらしい。あっぶねえ。
姉弟でいるところを検挙されたらどーすんのよw いや笑い事では済まない。
とても残念そうな姉。
「せっかく決心したのにつまんない。ほかに店ないの?」
と、どうしても行きたい様子。
俺は酔ったアタマを働かせた。
あ、ありました。でもハプバーじゃなくカップル喫茶。
カップル喫茶の説明はほとんどしておらず、これがあとあとマズいことになる。
酔っている姉も「あ、別にかまわないけど。行こうよそこ。近いの?」と気にするそぶりも見せなかった。
どうやらハプバーとほぼ同じシステムだと理解しているようだ。
でもこれから向かうカップル喫茶の規定はハードルが高いというか、積極的にエロの世界へ導くものだった。
例えば、男女関係のあるカップル限定とか(俺らみたいな冷やかしがたまにいるからw)、カップルシートでは服は脱いで下着かバスタオルを巻くとか、カップルシートにいるときはイチャイチャしなきゃダメとか、簡単に言うとこんな感じ。
これを守らないとマスターがずかずかとやってきて文句言われるw
この店に来ること自体がもう5年以上ぶりで、そんな規約もすっかり忘れてた俺は、店がオープンしていたことに胸をなで下ろすだけで、その先のことを深く考えることはなかった。
そして入店。店の内装も匂いも当時と変わることもなく俺的には若干安心していたのだが。
「うっわ、エッロ」ボソッと姉。
薄暗いピンクの店内照明、向こうが見える薄いレースのカーテンで仕切られたカップル専用のボックス席、壁のいたるところに飾られたコスチュームや大人のオモチャ。
まあ姉の反応にも頷ける。
受付で手続きして料金を払うと席を案内された。
店には数組のカップルがいるらしく、すでに怪しい声が漏れてきている。
2人でなんとか座れるくらいの狭いソファーに横並びに腰かけると、姉が急いでカーテンをピタリと閉めた。
そして小声で「ちょ、ちょっと!何ここすごくない?!」。
そうこうしているうちにマスターがバスタオルと頼んでおいたビールを持ってきた。
「シャワールームはあちらですのでよろしくお願いします」
マスターが去ると姉が不思議そうな顔をした
「バスタオル?シャワー??」
俺はここでようやくこの店の規約を思い出したのでした。
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