男が急に車から降りました。すると後部座席に
場所を変えました。私はその映像を観て、これで
今日はこの後、帰路に付くのかと思いました。
しかし、違いました。後部座先に場所を変えた男は
嫁にも後ろに来るように誘っていました。
流石に嫁もその誘いには乗りませんでした。
すると男は次の行動にでました。
「ところで、ご主人が居ない間に困った事や寂しく思った
事ってないの?」
「困った事は時々だけど生活の中であるかな。寂しく思う
時は、家に帰ったら1人になるのと一人で寝る事かな。」
「もうどれ位会ってないの?」
「もう4ヶ月程になるかな。」
「そんなに会ってないんだ。ひと肌と言うか手のぬくもり的な
感じもないままなんだ。」
「単身赴任だから仕方ないって思ってる。」
「変な意味じゃないけど、手だけでも握られてくれるかな~」
「手ですか?どうしてですか?」
「正直、握ってあげたい気持ちと、握りたい気持ちの両方だな。
ダメかな?嫌ならいいよ。」
「嫌じゃないけど、良くないって気持ちがある。」
「そうだよね。それなら俺から握って行けばどう?
それでも嫌なら手を放してくれていいから。」
そう言うと、後部座席から少し身を乗り出し嫁の手を
たぐり寄せました。男の手がシートの隙間から運転席の
嫁に伸びていました。嫁はその状況に抵抗しませんでした。
嫁が抵抗しないのが分かったのか、手を握ったまま
男が話をはじめました。
「手を握ってもらってどうだい?もし良かったら今は
ご主人に手を握ってもらってるって思ていいから。」
「主人にですか?」
「そう。今触れている手はご主人だと思っていいから。」
「主人の手と思っていいのですか?」
「俺はこうやって後ろで顔を隠して置けばいいだろ。」
すると男の顔や体の一部は運転席シートの陰に隠れていました。
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