私はそこまで聞いてもう頭がおかしくなりそうだった。彼女も夜の仕事をしてる以上、客に媚びを売ることくらいあるだろうし、電話で客と話す口調からは、無理な要求を何度も聞いていることも明らかだった。でもそれは嫌々やっている事だと信じていた。まさか、そこまで激しいサービスを提供しているとは思っていなかったし、信じられなかった。徹夜で同僚と賭けトランプをしていることも知っていたが、まさか借金のカタにカラダをオモチャとして差し出しているなんて信じられなかった。実際彼女は私の前ではウブだったし、セックス経験も少ないのは明らかだった。それにママと折り合いの悪い娘の言うことなんて信用できないし、同僚も話を盛っているのではとも思ったが、客とは寝ていないとか、老板とも愛人関係とまでは言われていない事からは、かえって自分の認識と合致する面があった。それに、我々よりよほど厳しい経済環境で育ってきたのだから、仕事のために多少のことをするのは仕方ないとも思えた。しかし、一時的とはいえ、名前も知らないオヤジたちのセクハラをそうも簡単に受け入れるのだろうか。そういうのが好きでもなければ、自分のカラダを男の欲望の生贄として提供することは無理ではないか。そう思うと居た堪れない気持ちになったが、最後まで聞かずには帰れないとも思った。同僚の話はまだ終わりそうにない。(続く)
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