嫁は浴衣に着替えるとお風呂に入るために部屋から出て行った。
やがて頼んでいたマッサージが来た。
マッサージ師は60過ぎくらいの優しそうな細身のおじさんだった。
「どうぞ上がってください。」
「失礼いたします。」
おじさんは物腰も柔らかくて俺はおじさんに好感を抱いた。
「お二人様だと伺っておりますが。」
「あー、私が先にマッサージを受けますので、妻は今のうちにお風呂に行ってます。」
おじさんからプランの説明を受け、俺へのマッサージは始まった。
おじさんの手は大きくて温かく、マッサージは気持ち良かった。
俺はマッサージのおじさんと旅行の話をしたり家族の話をしたりしながらだんだんと打ち解けていった。
あわよくば妻に性感マッサージ的な事をやってくれる方向に持って行きたい俺は、だんだんそういう話題に持っていこうと試みた。
「おじさん良い男だから女性のお客さんに誘われたりしたことあるでしょ(笑)」
「まぁ、長いこと仕事をやっていると色んな事がありますわな」
「そういう時にはどうするんですか?私だったら間違い無くやっちゃいますけど(笑)」
「仕事ですからねぇ。トラブルにならないようにやんわりとお断りさせてもらいますねぇ。」
「仕事とは言ってもおじさん若いし、やれるもんならやりたいのが男なんじゃないですか?口では断っても大きくなったりすることはさすがにあるでしょ?」
「若いって、わたくしはもうおじいさんくらいの年齢ですよ(笑)そりゃあねぇ、中には触ってくるお客様もいらっしゃいますからどうにもならん時もありますわねぇ。」
「そりゃそうでしょ。生理現象ですもんね。」
「ところで夫婦でマッサージを頼む方の中に、変なお願いをしてくる人とかいないんですか?」
「あー・・・。そういうのも何度か経験はありますねぇ。ですが私は自分の服を脱いだ事は1度もありませんよ。」
「なるほど。やはり私みたいな性癖の人もいるんですね。実は私は妻が他人に触られてるのを想像しただけで興奮するんですよ。」
「実は今日もそれが目的でマッサージを頼んでるんです。妻は男性に触られるのが嫌だから断ってたんですが、私は女性が来るかのような嘘をついて妻に了承させたんです。」
「そりゃ大変だ、奥様が戻って来られたら驚くでしょうね。マッサージも断られるんじゃないですか?」
「いえ、それは大丈夫なんです。私は妻の性格を知り尽くしてますので。ただ、おじさんにお願いがあるんですが、旅先での良い思い出作りに協力すると思って聞いてもらえないですか?」
「まぁ、出来る事ならいいですが、さきほどから申し上げているように、トラブルになるような事はお断りしておりますし、私は一切服を脱ぐ事は致しません。」
「それから先に申し上げますと、性器に触れる事は絶対に致しません。それは私がこの仕事を続けていられる理由でもあるのです。」
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