トイレから出てくると妻はお怒りだった。
「男は無理だって言ったじゃん!」
「ごめんごめん、でも向こうの都合なんだならしょうがないでしょ?断るのも悪いしさ。」
「あーあ、ほんと最悪。」
「でもあの人マッサージめっちゃ上手だったよね?どうだった?」
「さあ、私ずっと寝てたから全然わからないけど、なんか体が温かくて軽くなった気はするかなー。」
そりゃあんだけ濡らしてれば体も火照って温かくなるだろうと俺は思った。
「てゆうか、お風呂長過ぎない?普通はお嫁さんと男性を部屋で二人きりになんかしないでしょ。心配じゃないの?」
こいつ、今の発言が寝たふりしてた事を暴露しているのに、全く気付いてない。
だがそれに触れてもろくなことにならない。
「ごめんごめん、ここの大浴場気持ち良かったからさ。それにおじいちゃんだからさすがに大丈夫だと思ってさ。」
「おじいちゃんでも男は男なんだからね?まぁいいけどさ。もう2度とマッサージはやらないから。」
「そっか、わかったよ。」
それから他愛もない会話をしたあと、嫁はベッド、俺は和室に布団を敷いて電気を消した。
セックス嫌いな嫁からすれば、部屋が2つならバラバラに寝るのは当然なのだ。
俺はスマホを確認した。
しっかりとアングルを確認してから撮影したので、おじさんも嫁もばっちり写っている。
スマホには、俺が忍び足で和室から出ていく姿が映し出されていた。
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