急な着信に動揺してしまった。電話を取った。
もしもし。一言返事をした。しかし電話の向こうからは
ガサガサといった雑音しか聞こえなかった。何かに
擦れているような音だった。耳を凝らした。数秒で
雑音が無くなった。人が会話する声が聞こえた。
男性の声で嫁の名前呼ぶ声も聞こえた。嫁以外の女性の
話し声も聞こえた。息を凝らし聞こえて来る会話に集中した。
途中で分かった事は家飲みをしている。二人の男性の内
どちらかの家(部屋)である。部屋に行ったのは初めてでは
なそうな感じだ。嫁の友人であろう女性はどちらかの男性が
彼氏のようでもあった。そんな情報を整理しながら話に耳を
傾けていた。もう長い時間4人の会話を聴いていた。
電話が切れるまでの後半でした。次第に頭の中が変になって
しまいそうな会話だった。そろそろ部屋に戻って寝ようか。
友人女性の声でした。男性陣も部屋に戻るよ。健さんも泊まって
いくんでしょ。良君の部屋で寝てね。どうやら友人の彼氏が良君
という男性だった。同棲しているようだ。そしてもう一人が健さん。
少しの間、お開きまで雑談だった。女性は令さんと言うらしい。
良君が先に会話から居なくなった。令さんが、「健さんも寝るよ。
良君の部屋に行って。」そう促した。そうだな、もう少しだけいいよな?
加奈ちゃん付き合ってよ。玲ちゃんはお先にどうぞ。そんな会話
だった。玲さんが一言言い残してその場から居なくなった事が分かった。
玲さんが言い残した言葉は「健さん加奈ちゃんにもう飲ましたら
ダメだよ。変な事も無しだよ。」二人での時間が始まっていた。
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