その夜は新たな真実も知る事になった。
今まで義母と二人になって話す機会もなかった。
また真実についてもあまり触れないでもいた。
私は33歳、加奈は26歳。加奈から義母の年齢は
一度聞いていたが43歳。かなり早い出来ちゃった婚
だったのだとしか思わなかった。そんな事も忘れていたほどだった。
話しの流れではあったがまさかの事実を知った。
義母は加奈の継母だった。お父さんと結婚する時に加奈は
父親の連娘だったと知った。 義父はもう数年前に他界していた。
改めて考えると義父が生きていれば51歳だろう。
加奈が幼少期に結婚したらしい。 義母の年齢は43歳だろうが
若く見える。事実を知ると納得できた。そして、現在に至って独身。
そう思うと、見た感じが、加奈と義母は親戚のお姉さんと姪のように
見えていたのも不思議ではなかった。 話は夫婦関係の事も聞かれた。
「ところで加奈とは仲良くやっているの?夫婦関係はどうなの?」
普段は何も問題なく平凡な生活をしていますよ。
「平凡って?一緒に寝てるの?」
布団は別ですが同じ部屋で寝てますよ。
「お風呂は別々って事?」
意識はしてませんが、一緒に入ろうとは決めてないせすけどね。
義母とこんな会話をするとは思ってもいなかった。
義母というより一人の女性と話をしている感じになっていた。
お母さん大分飲みましたよ。普段も飲んだりするのですか?
「毎日じゃないよ。年に数回は有るかな。」
色んな会話をしていた。すると嫁からラインが届いた。
いつも様に仕事が終わった。今から帰る。の連絡でした。
その時気付いた。もうこんな時間だ。時間の過ぎるのを感じなかった。
もう深夜の1時を過ぎていた。「もしかして加奈からの連絡?」
はい。今から帰ると。
「いつもこんな時間に連絡が有るの?それで実家に帰るって事だよね。」
はい。そう思ってました。
「電話をしたりしないの?してみれば。」
今日はやめておきます。改めて考えます。 そろそろ寝ますか?
「こう太さん。いつもこんな感じで寝ているの?」
そう言われると、まぁーそうなります。
「加奈が嘘をついているって分かっても怒ったりしないの?」
怒ると言うか、どうすればいいかと悩んではいます。
「加奈は何を考えているんだろうね。こう太さん。ごめんなさいね。」
お母さんが謝らなくてもいいですよ。自分にも原因が有るかも
知れないですし。心当たりは無いですけどね。
「何かあったら我慢しないで相談してくるのよ。」
はい。ありがとうございます。
もう、義母でも有るが一人の女性でもあった。
「さーこっちももう一回飲むよ。そうしよ。」
義母に勧められるまま飲み直した。義母のプライベート話にもなっていた。
義父との出会い。他界してから数年間の出来事。言葉の節々に
女性としての思いや気持ちも聞かされた。再婚する予定や
気持ちは無いが寂しくなる時は有るらしい。 特に家が大きいので
普段使っている部屋は二つ位らしい。義母は義母なりの悩みが有る様だった。
そろそろ寝る事になった。義母を空いている部屋に案内した。
私は最後に風呂に入って寝る事にした。
湯船に浸かり頭に浮かんだ事は、先まで義母と話をしていた事だった。
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