9さん、こんばんは。
そうです。とても素敵な義父です。夫ですが、以前はとても良かったのですが、工場長の存在で
マイナス面の印象が強くなってしまいましたが、今現在は仲良しなんですよ。
そうですよね、この工場長の酒乱の実態が公になれば、会社としても無視は出来ないと思いますが、
現状で、全工程を把握して、実働指示はこの工場長が行っているそうなので、会社では重要な存在の様ですね。
収入の面ではどうなのでしょうか。私的には不満は無いのですが。先日の大雪の影響で、事故車両が多く入って来たという事で
明日も休日出勤だと言っていました。最近は災害が多くなって、修理車両も増えていると言っていましたけど。何か厳しくなる原因が有るのでしょうか?
私は妻として、出来ることは頑張りますね。
もう少しで終わります。最後まで読んで下さいね。お願いします。
続きです。
カトウさんが帰った後、夫と私はリビングに呼ばれて、義父から、「少し話をしよう」と言われました。夫はとても緊張していました。
(義父は全ての事に気が付いたのか・・)私は不安な気持ちでした。義父は、昔の事を語り始めました。
「ヒロシが中学の時に、ワシは離婚した訳だが、お前に寂しい思いをさせた事については、すまないと思っている。しかし、
ワシは別れて正解だったと今でも思っている。」義父は何が言いたいのだろう。想像もつかなかったのです。夫は黙ったまま聞いていました。
「お前の母親は、別れる1年前に浮気をしていた事が分かった。」「えっ、何?それ?」夫が口を開いた。義父は話を続けました。「その時ワシは
その浮気を許した。母親も出来心だったと言って泣いて詫びたよ。しかし、それから半年後、再び浮気をしてしまった。違う相手だった。ワシは考えた。
悩みもしたよ。お前はまだ中学1年生だったからな。悩んだ末に出した答えが離婚だった。ワシはお前の母親を許せなかったから、
それが大きな理由では無かった。今だから言うが、お前の母親は、男が居なければ生きていけない、そんな寂しがりの弱い女だった。
ワシがそれに気付いた時には、あの女は遊び癖が付いてしまっていた。自由になりたかったのだろう。それは、ワシにも責任が有ったのだろう。
ワシはお前の母親を自由にしてやろうと決めた。お前が居れば、母親は自由になれないかも知れないとも思ったし、ワシはお前と暮らしたいと思った。
母親に聞くと、一人でお前を成人になるまで育てる自信が無いと言った。正直な意見だったと思う。お前もワシとの暮らしを選んでくれたからなあ。ワシは
お前を育てる為に、慣れない事も自分なりに頑張ったつもりだ。お前を全力で守ろうと誓ったんだよ。女房を守れなかったからなあ。女房が変わったのは
自分で責任が持てないのなら、夫婦で居る必要は無い。先が長い人生なら好きな様にさせてやる事、自由にさせてやる事が、ワシの償いだと思った。
ヒロシ、お前は夫として女房を命懸けで守れる自信は有るのか?仕事関係のしがらみで、大切な家族を犠牲にする様なら、その職場はお前の働く場所では無いと思うが。
仕事が一番大切では無い。家族を守る、家族が安心できる、家族の笑顔が生まれる生活、その為の仕事だ。先程のお前の態度は、そこから大きくかけ離れて見えた。
この先、女房を盾にする様な生き方をするのは間違いだ。それなら、自由にしてあげたらどうだ?今のお前には、この人を女房と呼ぶ資格が有るのか?
ワシには、お前の生き様は無様に見えたがな。人の人生を安易に考えたらだめだ。責任を持て。ワシは自分の女房を自由にさせてやる事が最善だと決めたが、
正直、ワシは未練が有ったんだよ。別れた後もな。しかし、寂しさに気付いてやれなかった。未練心はワシ自身の戒めだと耐えたんだよ。ヒロシも自分の事だけで無く、
二人でよく話し合いなさい。ユキちゃんもヒロシを甘えさせてばかりではダメだよ。楽な道ばかり歩いたら、普通の道さえも辛くなり堕落する。仕事の事しか取り柄が無ければ
仕事だけしていれば良い。家族を持つには適していない。ユキちゃんの決断も、ヒロシを成長させるか否かだよ。そして何よりも自分の生きる道を大切に考えなさい。」
そこまで話すと義父は自分の部屋に戻りました。夫は声を殺して泣いていました。私は何故か冷静に、義父の言葉、(自分の道を大切に)が、頭の中を何回も巡っていました。
私は一人で寝室に向かい、色んな事を考えていました。夫との結婚生活を振り返り、何処で間違えたのか、私は何が足りなかったのか、離婚して一人で暮らせるだろうか、
私がこの家を出たとしたら、夫と義父は、本当に困らないのか、私はそこまで必要では無いのか・・・。義父は知らない様だけど、カトウさんと私の関係、あの時死ぬ気で
抵抗していたら、夫は違った行動をしていたかも知れない。1度目の後、夫とのセックスの際に、言葉責め、質問責めに答えなければ、2度目の悲劇は無かったかも知れない。
後悔ばかりで、肝心な答えが見つかりませんでした。どれ位時間が経ったのでしょうか、夫が部屋に入って来ました。私は黙っていましたが、夫から、
「ユキ、ごめんな、こんな俺で。俺、親父に言われて少し分かった気がしたよ。昔の親父の事や、母親の事、俺は何となく母親が嫌いだった。具体的には分からなかったが、
母親は悪い事をしているのではないかと、漠然と思っていた。だから親父を選んだ。最も、母親も俺を求めていなかったと、親父の話を聞いてお互い様だったみたいだが。
それから俺、今の会社を辞めるよ。工場長と顔を会わせるのが嫌だからじゃ無いよ。初心に戻って新しい職場で頑張るよ。同じ業種になると思うけど、新しい職場を探すから。
俺との事は、ユキ、お前が決めてくれ。どんな結果でも受け止めるから。親父に言われて今度こそ目が覚めた。ユキには本当に酷い事をしてしまった。それだけは先に謝るよ」
夫の顔は、今までとは違う様に見えました。演技とか、姑息さとか、そんな小細工無しで言っている様な。元々、そんなに話が上手な人では無いので、本当か嘘かも分かりやすい
感じです。その時の夫の言葉は、信じたいと思いました。それから二日後、夫は10年務めた会社に退職願を出しました。社長や専務からは昇進して間が無いのに、詳しい退職理由を
聞かれたそうですが、一身上の都合で押し通したそうです。届けを出してから、1カ月は、作業途中の仕事や、色々な引継ぎを済ませる為に通いました。出社最後の日、仕事が終わり
ロッカーで私物を片付けていたら、工場長のカトウさんが来て、無言で夫の手を握り頭を下げて泣いていたそうです。カトウさんの思いは何だったのでしょうか。夫が覗いていた事は
知らないはずなのです。夫も泣いているカトウさんに戸惑ったそうですが、「10年間、お世話になり、ありがとうございました」と、だけ挨拶をしてロッカーを出たそうです。
その後、幸いにも再就職は直ぐに決まりました。通勤には、少し時間が掛かる事になりましたが、私生活では、結婚当初に近い位まで二人の仲は良好です。
夫の性癖ですが、・・・・完治していませんが、以前の様な無茶な事は考えていない様です。(セックスの際、言葉責めが治りません)あとは、一緒に買い物など行って、私の服を
選ぶ時、やたらと露出度の高い服を勧めてきます。私の年齢も考えてって言いますが、何を考えているのかって思いますね。言える事は、変わった夫だと言う事です。
これで私の体験談は終わります。
本当に読み難く、誤字なども多くて長文で、最後まで懲りずにお付き合い頂いた人達、
心から感謝の気持ちで一杯です。そして、本当に優しい方々と御縁が出来た事を、大変嬉しく思っています。
また、私がこのサイトに投稿をした理由を、出来るだけ早くお伝えしたいと思っています。
最後にもう一度、この体験談を読んで下さった皆様、ありがとうございました。 ユキ
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