某日 私は探偵事務所にきていました。
探偵BとCが担当していた宅配BOXの件で、恭子と同じ宅配BOXを使っているのではないかと思われる男が見つかったと連絡を受けたからでした、
探偵A「この映像を見てください」
マンションエントランスを撮影した映像が画面に映されました。
恭子が自室から出てマンションエントランスへ降りて来て、宅配BOXを開け閉めしていました。
しかし、荷物の出し入れはありません。
映像が早送りされ、スーツ姿のサラリーマン風の男がエントランスへ入りました。
体格が良いということが、第一印象でした。
エントランス横の宅配BOXを開けていました。
探偵A「奥さんと同じ宅配BOXを使っている様に見えるんですけど」
私「そのように見えますね。荷物はないですけど」
探偵A「そうなんです。それから・・・」
映像内の男は、宅配BOXを確認すると、マンションから出て来たのでした。
そして、歩いて来た道を戻っていったのでした。
私「えっ!・・・・・住民じゃないんですか?」
探偵A「住んでないみたいですね」
そういうとAは、別の映像に切り替えました。
天候が曇りの様だったので、先ほどとは別日であることが判りました。
スーツ姿のサラリーマン風の男がやって来て、宅配BOXを開けました。
荷物は持ってません。宅配BOXを閉めると男は、エレベーターホールの方へ歩いて来ました。
時間が経過しても男は、エントランスへ戻ってきませんでした。
その後、恭子が、エントランス内の宅配BOXを開けました。中に手を入れました。
宅配BOXを閉めた手には、何やら小さなメモらしき紙片がありました。
私「何か持ってる、メモみたいなの・・・見てる」
探偵A「そう、メモらしいのを見てますよね」
恭子は、エレベーターへ向かう前に、そのメモらしき紙片に視線を送ると、微笑んだ様に見えました。
そして約30分後、恭子は部屋から出来ました。普段着でした。手提げの紙袋を持っていました。
外出かと思われたのですが、恭子は外出しませんでした。
なぜなら、エントランスにも駐車場にも姿を現さなかったので、そう判断されました。
その後1時間くらいたち、恭子が紙袋を下げ戻って来ました。
しばらくして、この日エントランス担当の探偵Dの声が入り、エントランスの映像に編集されてました。
探偵D「対象者、マンション出ます」
サラリーマン風の男がマンションから出て帰って行きました。
私は、その体格の良い男が眼鏡をしていることに、少し違和感を感じていました。
ただ、それはスポーツ眼鏡がアンバランスに思うというだけのことで、この時は大したことではないようにも思えていました。
探偵A「気になるんで、次回マンションに来たら、尾行して素性調査する予定です」
続く
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