某日、私は探偵社の事務所にいました。
探偵A「あの後、Fから報告を受けたんですが、4人組の一人と仲良くなったみたいで、そいつからこんな事をやってるよっていう動画が送られてきたそうなんですよ」
私「どんな動画ですか?」
探偵A「とんでもないですよ。見ますか?」
私「ここまで来たんですから、見せてください」
探偵A「わかりました。が、そんなことはしないと思いますが、他言無用ということでお願いしますよ」
私「もちろんです」
送られてきた動画
ひとりの女が白いバスローブを纏いベッドの上に寝そべっていました。
盗撮のようでした。
ベッドサイドのライトだけが灯った室内は薄暗く、女の顔までは識別できませんでした。
室内の様子からホテルの一室の様でした。
男が突然、画面を横切りベッドにあがりました。
その男も白いバスローブを纏っていました。
男が手を伸ばしライトの照明を少しずつ明るくしていきました。
男の顔が浮かび上がってきました。見覚えがある特徴のあるヘアースタイルでした。
男は、ツーブロックヘアーでした。
では、女の方はと・・・男の後ろに寝そべっている女を画面で注視しましたが、男の影になっていてわかりませんでした。
何とか判別できないかものかと目を凝らしますが、映像なのでそんなことをしても見えるはずはなく、無駄な努力に終わりました。
次の瞬間、半身になっているツーブロックヘアーの脇下から女の手が伸びて来てライトの照明を少しずつ暗くしていきました。
ツーブロックヘアーは、女の手をどかし、照明を明るく戻していきました。
女が懸命に手を伸ばして、それを阻止しようとするのを、ツーブロックヘアーは笑いながら無視するように照明を元にしました。
女がツーブロックヘアーの背中を、もう一方の手で叩くのを見ました。
男「暗いと見えないじゃん」
女の方に向き直って言いました。
女「粗が見えちゃうし、嫌よ」
私も聞いたことがあるような声でしたが、まだ確信は持てませんでした。
男「K子さん綺麗だし、全然粗なんかないよ」
女「そんなこと言っちゃって~、でもだ~めっ!」
そう言うと女は起き上がりました。
ベッドサイドのライトが映し出した女はK子でした。
ここで探偵Aは、動画を止めました。
探偵A「F君によると、他にもあると言っているそうなんですよ」
私「恭子のもってことですか?」
探偵A「いえ、そこまではわかりませんが、(ツーブロックヘアーの名前)が言うには他の男メンバーと撮り合ったものを見せ合っているらしいので、今までの調査からして誰かが撮影している可能性は高いと見ています」
そして、後日に私は、真の恭子の別の顔を知る事になるでした。
続く
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