某日、私は探偵社事務所に来ていました。
恭子の不倫の証拠が発見された場合以外は、経過報告などはなく調査終了後の報告になると言っていたのですが、報告したいことがあると探偵社から連絡があったためでした。
探偵A「小田さん、奥さんの不倫の証拠を押さえるために重要なことがわかったのでお呼びしたんです」
Aは、ノートPCを取り出し、こう私を呼び出した理由を説明し、報告を始めました。
探偵A「まず、この映像を見てください」
それは、先週のフラワーアレンジメント教室の報告として報告された花屋店員が共用ルームへ入室と退室する映像だった。
私 「これは前にすでに報告を受けてますが?」
私は調査費が掛かるだけで進展がない現状に探偵へ不信感を持ちだしていたため抗議した。
探偵A「そうです。その通りです。ですが、こちらの映像も見てください」
そういうとAは、前日のフラワーアレンジメント教室へ入室と退室をする花屋店員の映像を見せたのでした。
私 「これは初めてですが、花屋が出入りしてるだけで何が重要なのかわからないです」
探偵A「何かお気づきなりませんか?それでは、こちらの映像も見てください」
そういうとAは、今度も先週の報告で報告を受けたカラオケ後の居酒屋での様子を映し出しました。
この映像は初めて見るものでした。
4人いる男の中で一番若い男が、スマホを操作している映像でした。
私 「これがどうしたんですか?」
私には、男がスマホを操作しているただそれだけのことにしか見えませんでした。
探偵A「お気づきになりませんか?」
Aは、再び私に聞いて来ました。
私 「まったくわからないんですが・・・」
私は少し困惑していました。何が何だか皆目わからなかったからでした。
探偵A「それでは、見比べて見ましょう」
そういうとAは今度は、花屋店員の出入りの映像と居酒屋でのスマホ操作の映像を並べて映しました。
探偵A「店員が持っているスマホに注目してください」
私はAに言われ、花屋店員がジーンズの後ろポケットに入れているスマホを注視しました。
探偵A「今度は操作してるスマホと比べてください」
私は居酒屋で操作されているスマホを見ました。
探偵A「スマホというよりスマホカバー?ケース?同じじゃないですかね」
花屋店員のジーンズの後ろポケットに入っているので全体は見えないが、かなり特徴的な形状の物だったので、それと判る物でした。
エプロン姿で眼鏡をしていたので気がつかなかった花屋店員は、男4人組のひとりだったのです。
このことが恭子がつるんでいるアラフォー女たちのグループの実態や関係、男4人組との関係など恭子の不倫を証明するに至る重要な発見となったのでした。
続く
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