文面を呼んで少し手が震えました。
もちろん興奮のあまりです。
妻の方からあの時のことを持ちだした内容にもですが、特に最後の顔文字に込められたであろう妻の微妙な心境が私の嫉妬心を刺激します。
その日は仕事中であることも忘れて、何度メールを読み返したか分かりません。
読めば読むほど、妻が背徳の誘惑に溺れ始めているのが感じられ、背筋がぞくぞくする程の興奮を覚えるのです。
そして、直接トシさんに確かめたわけではないのですが、この展開がトシさんのシナリオ通りだったのではないかと気付いたのは数日後。
その後の二人のメール内容をまとめると、まずトシさんは、妻の返信に対して決してわざとらしくない言葉で、妻のことを褒め称えます。
自分は確かに若い彼女がいるが妻の大人の魅力で価値観が変わりそうだとか、妻の体を知ってから彼女とのセックスでは正直物足りなさを感じるとか。
それは男の私が読んでいても思わず「御上手」と言いたくなるほどの文面でした。
妻も最初は戸惑っていましたが、次第と満更でもない様子が伺えるようになってきて、ついにはトシさんとのセックスの悦びを赤裸々に語るようになっていました。
その後はメールの内容も堰を切ったように卑猥な内容が多くなり、互いの返信の頻度も文面のいやらしさに比例して多くなっていきました。
このままいけば遠からず、妻はトシさんに抱かれるため、私の眼を忍んで会いに行く。
そう確信せざるを得ないほど、二人のメールの内容は親密なものとなっていました。
ところがここにきて事態は私の予想外の方向へ。
頃合いと見計らってトシさんがお誘いをかけるのですが、どうしても最後のところで妻が首を縦に振りません。
やはり、私や家族を裏切るということに抵抗があるのでしょう。
文面からも妻の迷いは見てとれました。
私としてはかなり複雑な心境です。
二度目の3Pの時、妻との長いキスの後、同じような気持ちになったことを思い出しました。
そして、出した結論もやはりその時と同じでした。
ここまできたら後にはひけない。
通常の感覚の夫なら、私の行為はさぞや愚かなものに見えたことでしょう。
しかし、この時の私は既に邪な欲望に全身を絡め取られ、抗う術を見いだせなくなっていたのです。
完全に、寝盗られ行為の持つ魅力の虜となっていたのです。
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