「あなた、これ見たくないでしょ?」
「どういうつもりなんだ?でも気になって仕方がない」
「でも知ったら卒倒するわよ」
「いや、もう過去のことだし構わないよ」
「本当にそうかしら?」
「頼む見せてくれ」
「いいわよ、でも本当に知らないわよ」
俺は戸惑ったが、ここまで来たら好奇心しかなく、見せてもらうことになった。
その資料は膨大で、2人で食事やラブホテルから出てくる写真に加え、京都旅行や海外旅行にまで2人で行っていた。
極め付けは社長のベンツの中でカーセックスをしている所や、夜の誰もいない墓地で青姦をしているものまであった。
ちょくちょくSMホテルに行く姿もあった。
その期間は5年にも及び、なんと俺が婚約した時も続いていたことがわかった。
「もしや…社長とは…今も」
「どうでしょう?でもなかなか子供ができないんでしょう?ピルを飲まされてるかもね」
「おいおい…」
俺は内心穏やかではなかった。
愛人などしたこともないような顔の清楚な嫁があんなことやこんなことをさせられ、もしかしたら今も続いてるかも…
「あなたもし今も続いていたらあの子と離婚する?そうなったら私と結婚してくれる?」
「バカ言うな」
「確かめてみることね」
俺は過去のことは全く許せる気でいた。人生色んなことがあるだろう。それが悪いこととは思わない。ただもし今も続いていて、裏切られているとしたら…
俺はその夜は眠れず、しばらくは嫁とセックスする気になれなかった。普段の俺は性欲旺盛で週に2回は求めている。
しかし、このことがあってから求める気にもなれずにいた。
それで分かったのだが、そもそも嫁から求めてくることは全くなく、セックスがないことに特段の不満は無い様子にますます俺は疑念を募らせた。
不倫相手は、
「私はあなたとの関係を自分からバラすことは無いわ。それよりあなたがあの子との結婚生活が無理だと感じて私のところに来ると信じてる。どう?もう確かめたの?」
「いや、まだだ。でも嫁から求めてくることもないし、ひょっとしたら、まだ…」
「ウフ、探偵雇って調べてみる?」
「そんなお金ないさ」
「じゃああの子に吐かしてみなよ」
「……」
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