それは昨年の11月なって直ぐの事でした。週末の金曜日、
家に帰っても少しギクシャクしていた状態だったので
時間をつぶすつもりで、同僚を飲みに誘いそこそこ飲んで
帰宅しました。代行運転をしてもらい車を停める場所を指示
した時でした。嫁の車が停まっていない事に気付きました。
料金を払い家に入ると当然ですが部屋の中は真っ暗でした。
リビングの照明を点け一旦テーブルの椅子に座ったと思います。
今までこんな時間に何も言わずに嫁が外出をすることは無かったと
思いながら隣の部屋に有る寝室の襖を開けました。まだ寝室の
照明は点けていませんでしたが、リビングから差し込む明かりで
小さな座卓の上に封筒が置かれているのが目に入りました。
その封筒を取りリビングに戻りました。直ぐに中を確認すると
数枚の便箋が入っていました。嫁が書いて置いて行った手紙でした。
考えてみれば初めて貰う手紙でもありました。そこには、私も感じていた
思いや近頃の状況について嫁なりの思いが初めに書かれていました。
そして、今日家に居ない理由が説明されていました。簡単な詳細は、
地元の友人が結婚する事になった。大きな式は挙げないけど親友数名で
結婚祝いのパーテイーに参加します。との内容でした。黙って出かけた理由も
簡単な理由でした。なかなか言い出せなかった。そして、そう思った時から
この機会に手紙を書こうと考えたようでした。次のページにいく前に、不在中の
食事や着替えの事が書かれていました。一旦、席を立ち冷蔵庫や脱衣場を見いてみました。
冷蔵庫には数個のタッパーに付箋が張られ「レンジ温め」とかがメモられていました。
脱衣所には下着類が数枚重ねられていました。私はリビングに戻り改めて
次に書かれていた便箋をとり目を通しました。そこには、嫁の過去と言いますか
上京してきてからの事が書かれていました。
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